新しい「カワムラとは何か?」2019/9
前回のカワムラとは何か?
カワムラは新しいタイプのアーティストです。やっているプロジェクト自体は、他に近しいものがある場合もありますがそれをあえてアーティストとしてやることに意義を見出しています。
カワムラは、
面白いモノがつくられる、新しい価値が生まれる、新しい文化が生まれる環境をつくるアーティストです。
ここで重要なのは、面白いモノ、新しい価値、新しい文化をつくるアーティストではないという点です。
面白いモノ、新しい価値、新しい文化をつくるのは、自分以外のアーティスト、キュレーター、鑑賞者あらゆる人が作り手となる、そういった環境をカワムラは制作します。
カワムラが制作するのは、あくまで環境です。つまり、そこから生まれる面白いモノ、新しい価値、新しい文化がどういったものかに関しては基本的には関与しません。それぞれに委ねます。
では、具体的にカワムラのいう環境とは何かについてです。制作環境と聞くとアトリエやスタジオなどを想像されるかもしれませんがそういったものではありません。
カワムラのつくる環境とは?
カワムラのつくる環境とは、別々のものが混ざり合う状況とそこで出来たものをアウトプットする場所のことを指します。
別々のものが混ざり合う状況とは?
アイデアは、別々のものが組み合わさった時に生まれます。アイデアAとアイデアBが組み合わさって出来るアイデアA Bが新しいタイプのアイデアになります。靴というアイデアとスケートボードというアイデアを組み合わせてローラースケートというアイデアを作り出すようなイメージです。
もしくは、Cのエリアで一般的なアイデアをDのエリアに持ち込むことで出来るアイデアもあります。例えば、とんかつというフランスのエリアの料理を和食というエリアに持ち込みこと出来たカツ丼などです。
別々のところに個別にあるアイデアがたまたまつながり合うような状況を作ろうとしているのです。
バラバラの物をつなぐ必要があるのか?
今日の情報の溢れてる社会では、それぞれの領域で開発されている技術、アイデアなどは、自分の領域から外れると全くわからないということが多いです。細分化が進み専門性が上がるにつれ外側から見たときに何をやっているのかわからなくなり断絶が起こります。その断絶を解消する為に別々の領域の人たちが1つの場を共有し、それぞれがやっていることを知る環境の必要性。それこそが次を開く為のカギになると考えています。
また、「分断」と「つながる」ということが今の社会情勢の中で重要なテーマとなっています。
PlayStation 4のゲームソフト『Death Stranding』(デス・ストランディング)は、正に分断した世界からつながりを回復することがテーマとなっています。
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