アニメ『86-エイティシックス』23話 演出最強のアニメ!制作スタッフの皆様、最高のアニメをありがとう!
今回は、ネタバレありで、ガッツリとアニメの話をします!
興味のない方はサクッとバックお願いします♪
エイティシックス、間違いなく、最高傑作といえるアニメーションです!
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昨晩公開された、エイティシックス23話、本当に最高でした!!
間違いなく、日本のアニメーションの一つの大きな集大成とすら言えるのではないかと思えるほどのクオリティ!!
特筆すべきは、何よりも「演出」です!!
エイティシックスにおいて、赤は生を意味し、青は死を意味します。
表現にそういった意味をもたせ、映像の使い方によってキャラクターの未来や心情を表現する演出は、作画の良さ以上に練りに練られたものだと思います。
それこそ、1枚1枚の絵に深い意味があると思ってよく、キャラクターの動き一つとってもその人物の背景を考えて作られています。
最近では、作画のクオリティの高いアニメというものは、多くあります。
しかし、ここまで「演出」面を練った作品というものは、類を見ないと思います。
23話は、最初の1期のときのお決まりのパターンだった、AパートとBパートでシン視点とレーナ視点を映すという趣向が取られています。
その上で、二人の心情を丁寧に表現し、最後のファイド視点のCパートでは、二人の心の声は一切に音声としては出さず、絵とカメラワークで彼らの喜びを表現しています。
さらに、最後の線路のシーンは一期の1話と11話、二期の1話(12話)に通じるものがあり、涙なしには見れない内容になっています。
そして、最後にシンとレーナの手の指の影が「86」になるという最高のラスト。
原作勢として、本当に言うことなしです!!
そしてここで、前回の22話において、書ききれなかった良かった点を追記しておきます。
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レーナが来たことで、世界が青から赤、つまり死から生へとシンの世界が移り変わるというのは、よく言われていることです。
しかしその前後の演出でも、非常に良い場面があるのです。
まず、近づくレギオンに対して死を望むシン。
そこで、レーナが赤い花畑(生の世界)から画面の下側の黒い枠(シンが自ら作り出した枠)を踏み越えて現れた後に、レギオンに弾丸が打ち込まれます。
この瞬間、レーナは物理的な面でのシンの死と、死へ向かうシンの運命の両方を救ったのです。
そして、赤から青への世界の変化が起きるのです。
その後、レーナはシンのレギンレイヴに向かって手をふるのですが、反応がないことを察すると、レギンレイヴのパイロットがシンでいると思い、くやしそうに顔をしかめた後にすぐにため息をついて、振り返って元いた場所へと戻ろうとします。
これは、レーナがこれまでの激戦で、仲間が死ぬことに慣れきっていることを表していると思います。
そしてその後、レーナの言葉で救われたシン。
その先程まで死ぬことを望んでいたシンが、そのシンが、迫りくるレギオンに対してズタボロになっているレギンレイヴを動かして対抗しようとする様は、本当に涙がでそうでした。
レギンレイヴは、弾丸が一発も残っておらず、足もなくなっています。
それでも、なんとかレーナを救おうと足掻こうとするシンは、数分前とは別人で、とても感動しました。
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ここまで深く、人物の背景を考えて描いていることに「気づかせる」アニメというのは、とてもめずらしいと思います。
この他にも、1話1話をよく見ていくと、さらに気がつくことが多いと思います。
いつか、時間をとって、1話からしっかりと見直したいアニメです。
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