見出し画像

【続いてる写経 532日め(隅寺心経)】〜七難とは何のこと?

引き続き観音経の詳細や現代語訳を読んでみてます。
観音経は、お釈迦様が「観世音菩薩」について話をしているときに、無尽意菩薩(むじんにぼさつ)が質問をする形式をとっています。

この登場人物と対話形式を理解するのがキモです。

まず無尽意菩薩様がお釈迦様に「観世音菩薩様はなぜ観世音菩薩という名前がつけられたのですか」と問いかけます。

「観世音菩薩様は、人々が苦しんでいる時に一心にその名前を唱えれば、救いにきてくださる、つまり世の音を観ぜるという意味で観世音と名付けられた」と、お釈迦様が、観世音菩薩の由来を説明するのです。

そして次に具体的な救済例が語られていきます。
まず七難にあったときの説明がでてきます。

この七難とは、仏教で語られる七つの災難を指しています。
七難はそれぞれ一、火難、二、水難、三、羅刹難、四、刀杖難、五. 鬼難、六、枷鎖難、七、寇賊難、を指すそう。

なんですが、この七難ってのが、設定昔すぎ
まあ昔作られた話ですからね。

一、火難、二、水難、は見た通りなんですが、三からが現代人には難しい。

三、羅刹難とは悪鬼による難、四、刀杖難とは武器による難、五. 鬼難とは死霊による難、六、枷鎖難とは投獄される難、七、寇賊難(おんぞくなん)とは悪人による難のことです。

現代人には鬼とか、死霊とか、いきなり投獄させる難に遭うことは、あまり一般的ではないですね。
そういう点では、七難も時代のアップデートが必要な気がします。

例えば、、、交通事故難とか、情報漏洩難とか、疫病難とか。。
疫病難なんて入っててもいいくらいですけどね、医療の発達してない時代は。
病気はもしかすると、悪鬼や死霊のもたらすものと、それら項目になんとなく概念が入ってたのかもしれませんね。

で、この七難は当初この意味で使われていたようですが、時代を経て”様々な難”と意味が変容していったようです。

「色白は七難隠す」も、仏教の元の意味から、様々な難としての意味に変容後に生まれた言葉だそうです。

八百万の神の八百万も、たくさんという意味なのと同様なのですね。

今日は改めて日本語の柔軟な拡張性を感じましたわ。。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?