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【続いてる写経 674日め】〜老舗の変革、次の一手

先日お伊勢様へお参りの時、おはらい町を歩いていて思い出したことが。
おはらい町にある「ゑびや」さん。
看板を見るまで全く忘れていたのですが、ここはAIによるデータ分析を取り入れ、劇的な効果をあげている話題のTech企業なのでした。

前を何回か通りましたが、閉店後で残念ながら中に入る時間合わず。

ゑびやさんのデジタル改革は、元携帯大手に勤務していた今の社長さんが、結婚を機に奥様のご実家である「ゑびや」継いだことから始まります。

伊勢神宮とはいえ、シーズンとオフシーズン、また天候に左右される不安定な経営をどうやって安定させるかが観光地の飲食店としては喫緊の課題。

食券とソロバンだったお店の管理を、エクセル入力、POSレジの導入と徐々にデータ化を始めて、いきついたのが”来客予測AIシステム”
このシステムは、売上データ/気象(天気予報)/曜日/近隣の宿泊客数といったデータから、翌日の来客数を精緻に算定していくのです。

なんとこのシステムの的中率は90%!
コロナ禍で、今年の伊勢神宮の初詣客は「7割減」と予測が出たところ、その通りになったとか。かえって、「いくらなんでも」と発注を人為的に増やしたら失敗したほどだそう。

予想の精度が高くなれば、食材と人員の最適化をはかることができ、さらには食品ロスの発生を防ぐことができます。
結果として従業員数をそのままに、2012年からの4年間で売上は4倍に、利益率は10倍になったそう。

緊急事態宣言下においては、通行者数が1500人を下回った時点で休業を決め、その間の従業員の給与を100%保証。さらにオンラインで接客やマーケティングの研修を行っていたとのこと。

信頼できるデータ分析システムがあれば、明確な経営判断が即座にくだせるという好例ですね。

今ではシステム会社を新たに設立し全国の外食産業や小売店に外販していて、各地で成功をおさめているのだそうです。

もちろんここに行き着くまでには、旧世代や長く働いていた従業員の人との対立もたくさんあったとか。
「長年の経験と勘」、これは大事ですが、変化の激しい時代には、柔軟性や新しいものや考えを取り入れるのも必要です。

どうやったら事業継続できるのか。

これは伊勢神宮様にも言えること。
式年遷宮という仕組みを通じ、20年に一度お宮を新しくすることで、次世代への技術や伝統の継承をはかっているわけです。

そんな伊勢神宮の参道に、AIを活用し生き残りをはかる企業が生まれるのは必然かもしれません。

珍しく仕事分野と遊び分野が繋がったなあ〜。

というわけで、現地視察をするために、また行きたいな〜と思うのでした!!

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