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【続いてる写経 1314日め】台湾茶のアロマに酔いしれる

某コミュニティでお知り合いになった、台湾在住の台湾茶藝の先生Hさん(日本人)が来日。
代田橋の古民家イベントスペースでお茶会を開催されるというので参加してきました。

代田橋駅から10分弱の会場は、お茶会にはぴったりの素敵な場所でした。
そしてほとんどオンラインでしかお会いしてなかったH先生に再会し、なんとなく不思議な感覚。

画面越しに会っていた方がそこにいると、いっつも感覚がぼやける、あれ?これ現実だよね?となってしまいます。

代田橋のメインストリートを離れると、こんな場所が!

参加者は全部で8名。台湾に駐在で住んでいた時にお教室に通われていた元生徒さんが半数。さすがに作法にも慣れていらっしゃる雰囲気。

今回のお茶会では3種のお茶が振る舞われました。

上から1種目の天池梨山茶、2種目の凍頂烏龍茶、3種目の台湾紅茶・紅玉

1種類目は梨山という高山の、天池という場所で栽培したお茶
標高2千メートルを超える場所で栽培されているのでした。お茶の木がそんな標高の高い場所で生息できるのも、台湾が亜熱帯にあるから。

寒暖差が激しい場所ゆえ、茶葉の甘みが強いのだそうです。

最初に茶葉だけの香りを楽しみます。茶葉だけでも甘いいい香りがします。次に一煎目。無焙煎のため色は黄色。独特の風味と甘みがほわーっと口に広がります。とにかく香りが強く、茶器からもいい香りがただよいます。

聞香杯(細長い香りを楽しむための細長い形状の茶杯)でなくとも、これだけ香るとは!
あまりにもいい香りゆえ、ずーっとくんくんしてしまう…。

二煎目、三煎目とちょっとずつ味が変わっていくのと同時に、茶杯の香りもすこしずつ変わっていきます。

飲んだときの甘味と香りがくせになるお茶です。

台湾のお茶は20煎くらいまでフツーに飲めるそうです。今回はお時間に限りがあるため3煎で終了。
まだまだ出る茶殻は、水出しで楽しめるとか。

2種類目は台湾茶の代表格、凍頂烏龍茶
焙煎されているので、先ほどの天池よりも色は濃いめ。香りも少し濃いというか焦げ目を感じます。
巷に流布する烏龍茶とは違う、上品さがあり、花のような香りです。

一口に凍頂烏龍茶と言っても、栽培エリアや焙煎の仕方で違いがあるようです。

先生のセレクトなので、上品さと高貴さのある茶葉なのでしょう。
こちらも杯の残り香がよい感じです。
威風堂々とした風格のある香り。

3種目は最近ブームになっている台湾紅茶で、紅玉というもの。
インドのアッサムティーと同種ですが、台湾で開発されたもので台茶18号というとか。

高級品らしいのが茶葉の形状からわかります。
通常手に入る紅茶でも、こんな立派な茶葉ってなかなかお目にかかれないですね。

お味は渋みがなく、まろやかでした。
台湾の人は渋いのは苦手で、苦いのは平気なんだそうです。
ここは日本人と逆。

だから台湾茶は全般に渋みがないことが良しとされているのだそう。

梅の花の茶器が可愛い。お花は先生がご用意されたものでした、ダリアでなく菊だそう。

台湾の方は、お茶だけをひたすら飲み続け、一煎ごとに変化していく味わいを楽しむのだそう。贅沢だな〜。

ですが、日本の方はそれだと寂しいでしょうから、と最後にお茶菓子が登場。

ドライフルーツ(マンゴー、グアバ)、中華おこわ(現地の干しエビなどを使用)、パイナップルケーキ(現地で人気のベーカリーのもの)。

エビ出汁のきいたおこわも、味の濃いドライフルーツも、お土産ものとは一線を画す塩気ありのパイナップルケーキも、どれも美味でございました。

香りと味に集中する、濃密な2時間でございました。

先生の豊富な知識と体験に基づいたお話と、参加者の皆さんから提供される現地話も入り、和気藹々と楽しかったです。

台湾および中国茶の世界、味わいもさることながら、独特の香りがはなたれるのがたまらないです。

それにしても中国茶の独特の香りを何に例えるといいのか
ぴったりとハマるものがないのです。お花のような感じもするし、果物のようにも感じるし…。
今回のは、「台湾のお茶の香り」としか表現ができない。
ボキャブラリ貧困すぎる。

仮にも香道に通っている身としては、これではいかんな。

中国茶は一時期ハマったことがあったので、茶器は一通りもっているので、たまには茶葉を買ってきて、香りの例えを考えてみるのもいいですね。

H先生、ご参加者の皆様、素敵な時間をありがとうございました。

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