【続いてる写経 519日め(硬筆)】〜伝説の写経も気になった
『聖徳太子と法隆寺』展、昨日の「五尊像」と並び、他にも写経愛好家として気になったのは、伝聖徳太子筆「梵網経」です。
紺紙に金字で書かれており、嵯峨天皇の「般若心経」以外でこのパターンを見たのは初めてでした。
この写経、時々書いてる「隅寺心経」と似た書体なので、書いてある文字は違えども、ものすごく参考になりました。
迷いがない流麗な文字、筆の運びと留めの決まり具合。。ついついガン見してしまい、列とめちゃったよ、ごめんなさい。
金泥で書くのはやっぱり墨継(正確には墨ではないですが)も結構難しいのか、継いだ場所がよくわかりました。
筆ペンながらも、同じように金文字では墨継に苦労したので、なんとなく親近感。。さらに続いてみていくと、行の右脇に小さな「无」の文字が!
一字抜かしちゃったのかしら? さらに親近感。。
弘法も筆の誤りでなく、太子も筆の誤り?
↓画像はe国宝から拝借しました。
でもこれ本当に聖徳太子自筆なの?
で、気になって突っ込んで調べてみると、e-国宝のHPでは「『古今目録抄』には聖徳太子の筆と伝えるが、端正で美麗な書風から平安時代前期の書写と推定される。」とありました。
残念、さすがに自筆ではないようです。
しかし、展示には他にも気になる解説が。「経典の表紙部分に使われているのは聖徳太子の手の皮とされる」というような、驚くべきことが書いてありました。
ホント・・・??
最近『ゴールデンカムイ』内でさんざん刺青人皮を追ってましたが、経典に人皮が絡んでくるとは!!人皮シンクロです。
でも、これは平安時代のものならば、これを書いた人物のものなのですかね。ただ、人皮には間違いないらしく、トーハクのブログにはこう書いてありました。
「どうして手の皮なんかお経につけたのと不思議でしょうが、これは「梵網経」に写経のあり方として「皮をはいで紙となし、血を刺して墨となし、髄(ずい)をもって水となし、骨を折って筆となす」という壮絶な方法が記されていることに由来します。
実際この「梵網経」の皮とされている部分を見ると毛穴があり、また不浄な動物の皮をお経に貼ることはないと考えられるため、実際に人間の皮膚なのでしょう。」
「梵網経」、ハードすぎ!!
さらに、「ちなみにこの皮を拝めば死んだ後に三悪道と呼ばれる「地獄・餓鬼・畜生」の世界に生まれ変わることはないとされています。」
とありますので、ぜひ写真を見た方にも拝んでいただきたいと思います。
↓トーハクのブログ「聖徳太子ゆかりの「七種宝物」」より
なお、ワタクシは般若心経もしくは観音経しか書いておりませんので、ここまでは絶対致しません。。
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