日本で唯一のカレー専門家育成校「カレー大学院」それぞれの志を抱いた5人が8か月の猛特訓を乗り越え、カレー業界にデビュー!
カレーの魅力をもっと深く学びたい!日本で唯一のカレー専門家育成校「カレー大學大学院」それぞれの志を抱いた5人に「修了証書」授与
「カレーのスペシャリストになりたい!」と挑んだ卒業生たち。2023年4月22日(土)、東京・神田エッサム神田ホールで、カレー大学院の「2022年度(第7期生)修了証書授与式」が行われました。全国から会場入りした卒業生たちは、満面の晴れやかな表情をしていました。
より専門的なカレーの知識と実践的な調理の技能を、井上岳久(いのうえ・たかひさ)学長やカレー調理のプロである銀座デリーの田中源吾(たなか げんご)特別教授)、スパイスの実践的な使用法の第一人者である井上スパイス工業社長の井上剛(いのうえつよし)特別教授などから学び、次の目標に向かう卒業生たちの修了証書授与式をレポートします。
第1部 基調講演「書籍出版の現状を知りカレーで自著本を出そう!」
基調講演「書籍出版の現状を知りカレーで自著本を出そう!」
講師:ごきげんビジネス出版 光 成治 氏
会場では、講演前からお互いにカレー情報を教えあったり、書籍の企画案を見せて感想を聞くなど盛り上がったり、書籍出版に興味津々の様子です。
いよいよ午前10時から、クラウドサーカス株式会社ごきげんビジネス出版の光 成治(ひかり・せいじ)さんを講師にむかえ、基調講演がスタート。
講演では、出版業界の近況や電子書籍の基本、そのメリット、出版方法などについて
具体例を出しながら分かりやすく丁寧に説明。本を出すときのポイントについても詳しい説明があり、卒業生たちは熱心に聞き入っていました。
講演後半は、卒業生によるカレー関連書籍の企画案の発表です。中には、実際に書籍出版を検討している方もいて、具体的な作品見本を添えて発表したり、現在の仕事の中で発案したオリジナルレシピのアイデアを発表したりする人もいました。
光さんは、そのアイデアに対する感想や注意点、実際に出版するまでのさまざまな取り組み方などを、一人一人にアドバイス。卒業生たちは、丁寧に書き込まれた企画案発表に感心しつつ、講師に気軽に相談できるという安心感もあり、出版への意欲をますます刺激されているようでした。近い将来、卒業生の中から、新しいカレーの魅力を引き出してくれる「カレー専門家の著者」が現れるかもしれません。
あふれる拍手と笑顔!修了証書授与式
講演後、いよいよ、修了証書授与式となりました。
今回は、後輩となる「第8期」の大学院生も同席。井上学長より、一人ずつ修了証書と記念のコックコートが手渡されると、後輩や同期の皆さんから盛大な拍手が送られました。少し緊張気味だった卒業生たちも一気に表情が和らぎ、満面の笑みです。その様子から大きな達成感が伝わってきます。
カレー大學大学院は、カレーの歴史から調理学実践の場としての実習、フィールドワークとしての食べ歩き、各種レポート、卒論、卒業試験と専門的でハードルの高いカリキュラムとなっています。
専門性の高い内容を1段ずつクリアして、この日を迎えた卒業生たち。同席した後輩の皆さんにとって、目指すべき姿となったことでしょう。
<カレー大學大学院>卒業生紹介
2022年度の卒業生を紹介します
インドの文化とカレーの魅力を漫画で表現
須賀井 成行(すがい しげゆき)さん
須賀井 成行<Profile>
(本文)機械製造会社の会社員時代、インドにある子会社に5年ほど赴任経験のある須賀井さん。そこで出会ったスパイスカレーのおいしさと奥深さに感動したことが、カレー専門家への道を歩むきっかけとなったそうです。
インドでは、カレーのほか、現地の文化や慣習の面白さにも気づいたとのこと。「とにかく全てが面白い国なんですよ」と目を輝かせます。慣れない海外生活の中で、カレー発祥の地・インドの文化や暮らしに触れ、スパイスを生かしたカレーのおいしさを知ったことが、今につながっています。「カレーの魅力を多くの人に伝えたい」と須賀井さんは熱く語ってくれました。
定年後のリスキリングでカレーの専門家を目指す 丸澤 直子(まるさわ なおこ)さん
丸澤 直子<Profile>
都内で公務員として長年勤務した丸澤さん。定年を迎えた後、子どもの頃から大好きだったカレーを専門的に学びたいと思い、カレー大學、そして大学院へと進みました。
大好きなカレーのスペシャリストを目指して、リスキリング(学び直し)に挑戦した丸澤さん。横須賀出身ということもあり、海軍カレーをはじめ多様なカレーに親しんできたそうです。大学院で、最も興味を持ったのが調理学。カレー調理のプロからスパイスの有効的な使い方を学び、ますますカレーへの興味が湧いたと話します。その後、学びをもとに自らカレーを調理。「味見をしていただいた際、スパイスの使い方についてアドバイスをもらえたので、自分らしいカレーの味をイメージできるようになりました。課題も多いですが、やりがいも感じています」
今後は、学んだことを実践するため、週末のみ開店するスタイルでカレー店をオープンする予定。現在、着々と準備を進めています。また一つ、すてきなカレー店が誕生しそうです。
新メニュー開発に燃える若きカレー店オーナー
永原 優太(ながはら ゆうた)さん
永原 優太<Profile>
「大好きなカレーを多くの人にもっと知ってほしい」と、脱サラしてカレー店を開業。新しいレシピの開発やレシピ本の出版にもチャレンジしていきたいそうです。
永原さんは、調理学を中心に幅広くカレーの知識を身に付けようと、カレー大學大学院を受講。調理学の講義で、プロから「カレーに合う米の炊き方」を学べたことが大きな収穫だったといいます。
現在、自分の店ではスパイスカレーやオリジナルの「気まぐれカレー」を提供。客層の中心は、40、50代だそうですが、今後は20,30代も含め、各年代におすすめのカレーメニューの開発も考えています。「学んだことを生かし、お客様とカレーの話題でコミュニケーションを深めてお店を盛り上げていきたいです」と抱負を話してくれました。
和牛の地産地消に貢献。需要拡大に向けて更なるチャレンジ!
大賀 淳(おおが じゅん)さん
大賀 淳<Profile>
茨城県水戸市に本拠を持つ和牛専門の精肉店と食肉加工会社の経営者。また、茨城県を中心に焼き肉店を5店舗展開。和牛の需要拡大に向けて、新しいメニュー開発に取り組んでいます。
仕事の関係でカレー店を開きたいというオファーがあった事が、カレーを専門的に学ぶきっかけとなったそうです。
大学院では、カレーのプロから細やかな指導を受け、調理にかける、その真剣な姿勢を目の当たりにし、尊敬の念を覚えたとのこと。特に調理学では、たくさんの刺激と学びを得たそうです。
「今後は、”焼肉店ならではのカレー”や、地域活性化に役立つ”儲かるカレー”の開発を目指したい」と熱く語ってくれました。
患者さんの要望に応えたい!体に優しいカレーを開発中
新谷 隆(にいや たかし)さん
新谷 隆<Profile>
東京都内の病院に勤務する新谷さんは、現在、消化器系の病気を患っている人や、末期がんの人も食べることができるカレーを開発中。
もともと毎日の仕事で患者と向き合う中、健康回復につながる食事とはどういうものかと考えていた新谷さん。そこでひらめいたのがカレーでした。「栄養豊富なうえ、患者さんたちも食べたがっている」ことが決め手になったそうです。たまたまテレビ番組でカレー大學の存在を知ったことが、受講につながりました。
圧倒的なカレーの知識(歴史やスパイスの効用など)を学ぶことで、生きる為に必要な栄養素が豊富に含まれている事、スパイスの調合で体のバランスを整えられる事など、「もしかしたら、世界を救うのはカレーではないか?」と、新たな気づきがあった新谷さん。今後の目標は、「昆布だし汁をベースにしたカレーの開発や、子どもからお年寄りまでの健康指導を行えるカレー店の展開を検討中です!」と力強く語ってくれました。
最後に!
卒業生の言葉「食べることは生きること・・・」
卒業生の皆さんからお話を聞き、一人一人がカレーに真剣に向き合っていることを実感しました。それぞれの立場でカレーのスペシャリストとして、大きく羽ばたく日も近いかもしれません。卒業後も、仲間で刺激し合い、協力し合って、カレー業界の発展に貢献されることを期待しています。
カレー大學とは!
「カレー大學」ではカレーを体系的かつ実践的に学ぶことができ、 カレーを理解する必要不可欠な知識全般を習得します。 単なる知識としてだけでなく、 ビジネスや家庭で実用的に実践できる「生きた学問」として学ぶことを目指しています。