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リカバリーカレッジ名古屋で学生している話②/学びの記録

Day1・Day2の学びの記録はこちらから♪


◾︎Day3:ヒューマンライブラリー


この日の講座は「ヒューマンライブラリー」!!

この日、はじめて、ヒューマンライブラリーに出会った。全く知識ゼロだったけど、講座の最初にヒューマンライブラリーの説明もあり、その後実際にヒューマンライブラリーを体験してみることができ少しその取り組みを知ることができた!

ヒューマンライブラリーは、2000年にデンマークの若者たちが、北欧最大の音楽祭であるロスキレ・フェスティバルで始めた「人を貸し出す図書館」です。障がい者、ホームレス、セクシャルマイノリティなど、社会のなかで誤解や偏見を受けやすい人々が「本」になり、一般「読者」と対話をするこの「図書館」は、欧州評議会(Council of Europe)を巻き込みながら発展し、瞬く間に世界中に広がりました。現在では、70か国以上で開催されています。

日本ヒューマンライブラリー学会ホームページより引用

日本ヒューマンライブラリー学会のホームページからヒューマンライブラリーの説明を引用しました。

偏見や差別を受けやすい人、マイノリティの人々が「生きた本」として、自分自身のことや自身の経験を語ること、読者と対話することで、相互理解を深めることを目的としたもの。

刺青の入ったイケイケの兄ちゃんをみて、なんとなく怖い、その兄ちゃんの隣に座るのはやめよう、でも兄ちゃんの隣しか席が空いてなくて恐る恐る隣に座る。そしたら話しかけられてきて、話してみたらとっても優しい人だったみたいな経験ないですか。ないか。
ヒューマンライブラリーは、その話してみる、という機会を与えてもらえる場所なのかなと感じた。
情報がない、相手のことがよく分からないということが偏見や差別の原因なのだとしたら、そのよく分からないを「生きた本」の話に耳を傾けて、対話をすることでお互いの理解を深め合う。互いに尊重できるようになっていくことを助けてくれるものみたいなイメージをした。

この日の講座では、実際のヒューマンライブラリーに似た形で進められた。最初に、司書さんから「生きた本」の説明、あらすじを聞く。そのあと読書スタート。最初に20分程度、本の方の語りを聴き、次に20分は対話の時間でした。対話の時間は前半の語りを聴き、気になったことなどを質問できる時間でした。
内容には触れませんが、この日は精神疾患を経験した方のお話で、これまでの人生のことやリカバリーのこと、好きなことなどを聴きました。

本の方の語りを聞くことで、見えること、分かることが多くあった。人はもちろん見かけだけでは判断できないし、「精神障害者」というワードだけでは相手のこと、何も分からないなと感じた。

私自身も精神障害者で、同じく病気を抱える仲間と過ごす時間が多いので、障害がその人のすべてとは感じなくなっている。でも、かつて、小学生の頃とか、支援学級に在籍している同学年の子を「自分とは違う子」だと感じていたことがある。同じクラスになって、関わりを持つことでそういう思いは薄れていった気がする。一緒にアイロンビーズを作ったのを今でも覚えている。

ヒューマンライブラリーを通して読者は視野が広がるきっかけを得ることができるんだろうなと感じた。マイノリティの人々に対する偏見や差別は、その人自身の性格の良し悪しで生じることよりも、情報や知識、経験のなさ、そこから生じる見える世界の狭さから発生しているとも感じる。
ヒューマンライブラリー、素敵な取り組みと出会うことができたなと思う😊

今回の本の方の語りや経験と自分のことを照らし合わせて聴くこともでき、自分にとっての転機とは、ウェルビーイングとは、と考えるきっかけにもなった♪♪

ここからは余談。精神疾患の当事者として自助グループの活動で大学や病院、行政機関などで当事者、ご家族、学生、支援者の方などに自分の体験談を話すことがある。
私はかなり緊張しいなので、前に立って話すとなると声が震える。グループの仲間から「過呼吸なるんちゃうかと思って冷や冷やしたわ」と言われるほど。前に立つ。聞き手はみんな座ってる。この環境が苦手。
ヒューマンライブラリーを知り、体験談話すのもヒューマンライブラリー的な形式だと面白そうだなと思った。話す側としても、対話の中で質問を受けることで気づきが得られると思うし、聞き手の方との距離も縮まる。

この前、体験談を話しに行った大学から学生さんたちの感想文を頂いた。私とは年齢が1.2歳しか変わらない学生さん。話に共感したとか、同じようなことで悩んでいて対処の仕方が違っただけ、自分も依存症になりうる、友達にも似たようなことで悩んでいることがいる、とかそんなようなことが多く書かれていた。こうやって感想を頂けることが励みになるし嬉しいんだけど、これをあの教室の場でできればもっと嬉しい。私たち当事者が一方的に話す、学生さんは一方的に聞く。もったいない。し、その形式によってすごく当事者と支援者を目指す学生の間に溝を感じたりもする。
お互い気づけているのに、みんな対して変わらない、悩み、時に苦しい思いを抱え生きていることは。対話がしたい、同じ目線で語り合いたい。

多様性が認められる社会、ダイバーシティとかそういう言葉が出てきて、マイノリティと言われる人々にも光が当たるようになってきている気がする。障害者だったり、LGBTQだったり。同時に、多様性を可視化する言葉、カテゴライズする言葉だけが先走っていることも多い気もする。なんとなく、そのことに不安や疑問を感じる。そのことを言葉にする、こちらから声を上げる、待っていても相手の見えないものは見えないままなんだろうなと思う。自分ができることをやっていきたい。


◾︎Day4:全国のリカバリーカレッジと出会おう


この日は全国リカバリーカレッジ文化祭!!

いつもZoomから講座に参加している私にとっては普段画面越しでお会いしている方に初めてリアルでお会いでき、たくさん声もかけていただき嬉しい一日になりました。

この日は全国のリカバリーカレッジがいろんな講座を開講してくださっていて、自分の興味のある講座を選択して学ぶことができました。

■リカバリーカレッジについて知ろう
■ヒューマンライブラリー
■パーソナル・メディスン
に参加しました!!

一番面白かったなあと思うのは、お昼にあったRC名古屋学長チャンネル😎学長や隣のお姉さんのトークも、次々登場される全国のリカバリーカレッジの方々のトークも面白かった!!まだリカバリーカレッジ名古屋しか参加したことはないんだけど、他のリカバリーカレッジにも参加したいなと思いました。

講座でいうとパーソナル・メディスンはとても学びがあったなと感じました。👆の記事にもまとめているのでぜひこちらも。と言いたいのですが、私あんまり読み手のこととか考えない人で、めっちゃ長いので、おなかが痛い時のトイレのお供くらいで、時間ありあまった時に読んで下さい(笑)

長い記事を読まなくとも伝わるように改めてまとめると...

自分の精神疾患的要素だったり、ストレスに弱い体質、睡眠もバラつきが大きかったり、こういうのって多分もうこの先ずっと私の中に変わらずあり続けると思う。自分の中のキャラクターを変えて人生をやり直すことはできないわけで。でも人生は続くわけで、生きないといけない。

そうならば、生きるのならば、自分がよりよい状態で生きていきたい。自分がより良い状態で生きていくために、睡眠薬や気分安定剤を利用するのも一つ。友人や支援者を頼りにするも一つ。パーソナル・メディスンを活用できるようになるのも一つ。

パーソナル・メディスンは自分が、いい気分でいるために取り入れる行動のこと。

私はこれまで、自分の欠陥のように感じていた部分、精神的な弱さや不完全な自分に蓋をするように、自傷行為(オーバードーズ)を続けてきた。欠陥部分を見ないように感じないようにするために。

これまでの自身のリカバリーの過程や今回の講座で、今の自分が取り組みたいと思うのは、今の自分が良い状態で生きていくに必要だと思うのは、穴を埋める、欠陥にふたをする行動ではなく、パーソナル・メディスンだなと思う。

自分の弱さは一定もう変わり得ないところも大きい。でも、病院だったり、福祉施設だったり、自助グループだったり、リカバリーカレッジだったり、ソーシャルフットボールだったり、仲間であったり、パーソナル・メディスンだったり、いろんなたくさんのお助けアイテムを使いこなして、そして力を貸してくれる人に感謝して、より良い状態で生きていければ、たぶんそれは十分幸せで。病気が分からず一人で苦しんでいたころや、自傷行為を続けてきた頃よりかは、前に進めていて、それが嬉しくて。そうこれからも生きていけたら、前に進んでいけたらよいなと思う。

お助けアイテムの一つとしてパーソナル・メディスンを意識的に生活の中に取り入れていきたい!!!

◾︎Day5:人生の転機(つまみになる話)


この日は文化祭の振り返りから講座がスタート。
講座のメインの内容は今学期のテーマ「opportunity」にも繋がる「人生の転機」について。

【個人ワーク】で学生それぞれ人生の転機を書き出す、人生のマイベスト転機をチョイス!いろいろ思い付いたけど、私は画像の中の3つがこの時選んだマイベスト転機😄

個人ワークの後は【グループワーク】。私はZOOMからの参加なので同じくZOOMから参加の学生さんとグループワークをしています!講座も今日で5回目、前回の文化祭では実際にリアルでもお会いしていたので、いつもよりリラックスして和気あいあいとお話しできました。

グループワークで他の学生さんと転機に触れると、みなさんの転機はほんと多種多様で、私は特になにも意識せず自身の精神疾患にまつわることを転機として挙げてたことに気づいた。
リカバリーカレッジって精神疾患からのリカバリーを目指すところではないような??リカバリー概論で定義した私のリカバリーは精神疾患からのリカバリーではなかった!だから精神疾患にまつわるものだけに絞る必要はなかった!もちろん病気に纏わるものでも良いけどね。無意識的にそうなってしまっていたけど、もう少し視野を広げて考えてみても良いんだとグループワークで気がつけた!

このグループワークではぞれぞれのマイベスト転機を発表した後にグループ内でのベスト転機を一つ選んで後ほど発表するということになっていたのですが、私たちのグループはそれまでの話が盛り上がりすぎてグループ内のベスト転機を決める時間が無くなってしまいました…。(笑)

でも、どの人のどの転機も出会いが共通しているよね、人でもクスリでも、出会いが転機のきっかけになっているということで話がまとまり、最後の【全体での振り返り】、グループ内のベスト転機の発表のときには、みんなの転機には出会いが共通していましたという話をグループの代表の方が上手く伝えてくださいました!ありがとうございます😊

全体での振り返りの時に他のグループの方の発表も聞くことができた。なかでも印象に残ったのは精神科領域で仕事をされているであると思われる方のお話。人生の転機はもちろん誰にだってあるよねと確認できた。リカバリーってみんなに共通するもの。リカバリー概論でリカバリーについて考えた時も感じたこと、同じテーマで当事者や支援者、家族さん、いろんな立場の垣根を越えてともに学ぶことができるのはリカバリーカレッジの良さだと思うし、支援者を時に遠くに感じてしまうことがある私にとっては、リカバリーカレッジが支援者のイメージが変わる体験ができる場になっているなと思う。
ともに学びを共有しているみなさんに感謝したい!し、さらにいつも私の近くにいてくれる仲間もスタッフや支援者にも感謝したいし、感謝し合える関わりを持ちたいと思う。


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