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フリーランス2年生、”自宅がオフィス” をやめました

2019年10月からフリーランスになり、2020年1月ごろから少しずつリモートワークにシフトして、2020年2月後半からフルリモートとなった。フルリモート歴はもうすぐ1年半となる。

余談だが、私がフルリモートになった理由は、昨今の感染拡大によるものというより、コミュニケーションに問題なく仕事ができるようになったらオフィスにいる必要なしというお仕事先の柔軟性によるところが大きい。パンデミックがなかったとしてもフルリモートになっていただろう。
また、メインの技術リサーチ以外のお仕事(ライティング)は、はじめから完全にフルリモート。

フルリモートという働き方のメリットとして、自宅で仕事ができることを挙げる人も多いだろう。通勤時間の無駄がなく、隙間時間に家事もできる。日々、仕事と家事育児の両立に追われるワーママにとって、かなり魅力的な働き方だと思う。2児の母である私にとっても、自宅を仕事場にすることは、運動不足の心配を除けば何の不満もなく、当然のように在宅ワークを選択した。

フルリモートになった当時、夫にリモートワークの気配などほぼなかったので(あるとしても、ごくたまに入る深夜のグローバル会議に自宅から参加するくらい)、自宅で仕事をする上での問題はほとんどなかった。もともと、夫の留学に伴う米国生活から日本に戻る際、当時やっていたライターの仕事を続ける可能性もあったので、自宅にPC仕事がしやすいスペースを作っていた。夫のPCデスクだったけど、広い天板のデスクだったので、キーボードだけよければ、私のノートPCをモニターにつないで快適に仕事ができる、お気に入りの場所だった。

が、そこから1年半・・・ 想像もしなかった社会の変化により、リモートワークなんて絶対ないと思っていた研究者の夫が、週3日は自宅で仕事をするのが日常になり(丸1日いるのは週1ではあるけれど)、私の仕事場問題が発生。違う部屋にモニターを導入し、デスクを改造し、椅子に低反発のクッションを追加し・・・できるだけ快適に、仕事に集中できるようにしたものの、小さなストレスをずっと抱えたまま、仕事をしていた。

(最初は大物のモニター買うのためらって、モバイルモニター買ってたっけ… けっきょくサイズ的にあまり役立たずで手放して、でっかいモニターを買ったっけ… ほんと、試行錯誤してたな。)

お互いの仕事の領域も専門も近いため、会議等で漏れ聞こえる声を耳にすることのないよう気をつける必要が(主に私の方に)あったのも、ちょっとしたストレスだった。

夫が在宅になってわりとすぐ、このツイートをしているあたり、相当気を使ってたし、地味にストレスとなって積み重なっていたんだよなぁと思うなど。


「コワーキングスペースを利用してみようか」
そんな考えが浮かぶことも何度かあったが、利便性(ロケーションの問題)、コストなどを理由に、一歩踏み込めないまま日々が過ぎていた。家からとても近い場所に、静かでインターネット環境も快適なカフェを見つけたので、しばらくそこで仕事をしてみたりもしたが、カフェラテ1杯で長時間いることへの罪悪感が集中力を削ぐことに気づいた。


「やっぱりコワーキングを利用してみようかな・・・」
もう何度目かわからないその考えが再び湧き上がったのが先月のこと。その時、これまでコワーキングを考えた時とは違う状況が2つあった。

状況の変化として大きかったのが、長男の成長に伴い、家の中に集中して勉強するためのスペースが必要になってきたことだ。決して広くない、3LDK・マンション暮らしの我が家では、子供を含め個人の部屋を固定するのではなく、みんなが使えるような部屋づくりをしていた。例えば、夫のリモートワークが発生するまで私が使っていたスペースは、夜は夫のPC作業場になり、休日の昼間は長男が塾の宿題をする場所になる。家族の時間割が結構違うので、このやり方でもうまくいくはずと思っていたが、働き方の変化が想定外で、やりくりが難しくなってきた。小5ともなると勉強量も増え、集中しなければならない時間も増える。これはなんとしても解決しなければならない課題で、その解決策として、私が仕事用に改造したスペースを長男に明け渡すことを考えていた。ただ、そうなると私がどこで仕事をするかが問題となる。

もうひとつは、外部環境の変化。家から近い場所に、新しく会員制コワーキングがオープンしたのだ。駅利用や買い物を考えても便利な場所で、家と長男が通う小学校の間にあるというロケーションも、PTAの仕事を持っている私には魅力的に思えた。

最終的に、この2つが、私の背中を後押しした。

そう、私の仕事は、PCひとつでどこでもできる。基本的に、ビデオや電話での通話もほとんど必要なく、コミュニケーションはチャット上のやりとりのみ。リモート日の半分以上がビデオ会議で埋まっている夫に比べたら、実に身軽である。それを理由に、働く場を外に置くことを真剣に考え始めたというわけだ。

・・・そして、

内覧からの勢いで、そのまま申し込んでしまった!(なお、内覧前に、夫には相談済) ”自宅がオフィス” から卒業した瞬間である。

内覧してみようと決めてから、内覧、契約、そして利用開始と、かなりのスピードで事が進んだので、勢いで突き進んじゃったなぁ、と思っていたけれど、こうやってふり返ってみると、そういうタイミングだったんだなとわかる。そして、出会えたコワーキングが、システムも内装もロケーションも、かなり理想的で好み!だったのも大きい。恋愛ではないけれど、こういう出会いが繋がるときに大事なのは、やっぱり、タイミングとフィーリングなのだ。

そんなこんなで、自宅がオフィスなフリーランスから、コワーキングスペースで仕事をするフリーランスに転身したこの7月。まだ2週間ちょっとだけれど、仕事時間がとても快適になって、効率も上がっている気がする。我ながら、良いお金の使い方だったなぁと思う。

自宅でできる仕事なのに、外の場所のためにお金を使うなんて… っていう気持ちをずっと持っていたけれど、自分が居心地の良い場所で仕事をすることの大切さを改めて感じた。

明日も、家族を送り出したらコワーキングに行ってPCを開く。途中でカフェラテを買っていこう。梅雨も開けたし、大きな窓際の席からだと、青空がよく見えて気持ちいいんだよな。そんな風に、次の日のことを考えながら、ワクワクする感覚は、随分と久しぶりだ。こうして、明日も楽しく仕事に向かうのである。







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