あなたを「ネガティブ思考ループの罠」に誘う感情とは?
悲しみ?怒り?いえいえ違うんです。
「ネガティブ思考」に繋がる感情は何かを考えたとき、多くの方が「悲しみ」とか「怒り」を思い浮かべると思うのですが、厳密には違うのではないかと思うことがあります。
「違う」というよりは、すべての「悲しみ」「怒り」があなたをネガティブ思考ループの罠に誘うとは限らないと思うのです。
例えば本当に悲しい出来事があったら、
物事は手につかないし、きちんと食べたり眠ることもできません。
また本当に怒りを感じている場合、自分の中で悶々と考えるよりは、その燃えたぎる怒りのエネルギーを別の形で発散することが多いはずです。
人に話すとか、自分の趣味に没頭するとか、社会や自分への怒りであれば「絶対○○してみせる」というある種の決意や新しいアイデアが芽生えることもあります。
このように、本当の「悲しみ」「怒り」は、ネガティブ思考のループに入る以前に膨大なエネルギーを消費するため、その罠にはまる精神的・体力的余裕はありません。
ネガティブ思考のループ自体が膨大なエネルギーを消費する
前の記事でも用いた「仕事で失敗して落ち込んだ」例で説明します。
まず思考の入り口は、「仕事で失敗して落ち込んだ」ことです。
ただ大抵の場合そこで終わることはなく、
「こんなミスをするなんて自分はダメな人間だ」
「この仕事は自分に向いていない」
「もしこの仕事を辞めるとしたら、この先どうやって生きていけばいいのか」
と(人によって)様々なネガティブ思考が頭の中にムクムクと湧いてきます。
これらのネガティブ思考は、
「仕事で失敗して落ち込んだ」ことから、「(仕事で失敗した)ダメな自分」へ思考テーマをすり替えます。ネガティブ思考は別のネガティブ思考を運んでくるのが大得意なんです。
蟻地獄のように抜けられないループにはまるほど、脳の中にその思考内容が頑固に居座るので中々抜け出すことができません。
別のことをやって一生懸命気を紛らわそうとしても、一瞬の気のゆるみで「やぁ」とネガティブ思考のアイツが脳内を再占拠します。
「こんなことを考え続けるなんて本当に馬鹿らしい」と。
ネガティブ思考から抜け出そうともがくほど、精神的・体力的にエネルギーをどんどん消費してしまうのです。
中途半端に体力気力が残っている時ほど罠にはまりやすい
だから、悲しみや怒りといったエネルギーを大きく消費する感情が芽生えている時は、ネガティブ思考が入り込む余地がないのです。
実際にあなたをネガティブ思考ループの罠に誘いやすい感情はズバリ
「自己否定」「後悔」「不安」「嫉妬」
です。具体的には、
「自己否定」:自分はだめな人間だ
「後悔」:あの時こうすれば良かった
「不安」:○○だったらどうしよう
「嫉妬」:あの人だけ良い思いをしてズルい
(補足)
嫉妬は自分と相手を比較した結果、自分が負けたと思ったときに生じる感情で、「いいなぁ」だけで終わる羨望とは異なるので注意です。
嫉妬=羨望+自己否定と捉えることもできます。
4つの感情の共通点としては、一気にエネルギーを持っていかれるような大きなインパクトはなく、ジワジワと少しずつ体力気力を削っていく感情であるということです。
ゲームでいうと一撃で仕留める必殺技ではなく、少しずつでも確実に相手のHPを削る魔法攻撃とか毒攻撃みたいなイメージ。
最初はその感情がわいてきても他のことを考えられるし、普通に仕事など頭を使う作業もできる。
でも気づいたら何をしていてもその感情が頭から離れなくなって、常に考えてしまう状態に入っているのがネガティブ思考ループの恐ろしさです。
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