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[Cultivate the future maniwa 2023]Moon Japanによる高校生ワークショップ

岡山県真庭市と株式会社ロフトワークが主催する、真庭の企業が外部の企業と共に、真庭の未来に繋がるイノベーション創出を目指すプログラム「Cultivate the future maniwa」。

今年は真庭市内の高校生がインターンシップとしてプログラムに参加しています。

その高校生たちは、キックオフ・アイディエーションワークショップへの参加に先立ち、学生起業家Moon Japanのふたりから「特別講義」を受けました。

「高校生に社会起業という選択肢を」を掲げて活動するMoon Japanより、CEOの藤田岳さん、COOの今井智紀さん両名がメンターとして参加した高校生向けワークショップの様子をお伝えします。

1.Moon Japanとは

Moon Japanは「日本に社会起業を広めていきたい」という想いのもと2021年に立ち上がり、実際に社会起業している高校生、社会問題解決に尽力している方々等がメンターとなり社会起業体験ワークショップを全国の高校で実施している若きスタートアップです。
https://www.moon-japan.com/

CEOの藤田岳さん(通称:ガックン)は、海外での生活でアジアンヘイトを受けた経験から、自分でアパレルブランドを立ち上げるなど、精力的に活動しています。
COOの今井智紀さん(通称:ともきん)は、趣味も多く、別事業のCEOも務めており、メディアやブランディングなど多岐に渡りビジネスを手掛けています。

2.自己紹介(アイスブレイク)

アイスブレイクでは、「1人1分自己紹介」を実施し、以下の項目について高校生に答えてもらいました。

・名前/ニックネーム
・好きな食べ物
・趣味
・好き/苦手な科目
・推しの有名人
・最近のマイブーム
・無人島に何か1つ持っていくとしたら何?

高校生から出た「推しの有名人」には、YouTuberやVtuberの名前が出るなど、世代の違いを感じさせられる回答もありました。

3.講義

続いて行われた講義では「高校生が社会体験をする重要性」と「キャリアの選択肢を広める意義」について話をしてもらいました。

社会体験とは「学生と社会が関わる活動」であり、学業がなぜ必要なのか(= 社会に出るための準備である)ということを丁寧に解説していきました。

また、キャリアデザインの重要性においては「人生の軸を見つける」ことと「職業の選択肢を知る」ことがなぜ必要なのかを解説してもらいました。

「軸を持つと全てが繋がってくるが、軸がないとバラバラになってしまう」という図解には思わず納得してしまいました。

4.自己分析ワークショップ

自己分析ワークショップでは2つのツールを使い自己分析を行いました。

●ジョハリの窓
心理学者ジョセフ・ルフトとハリ・インガムが考案した自己分析をしながら他人との関係性を知ってコミュニケーションを模索する心理学モデルです。

高校生それぞれが自分を知る時間を作りました。運営スタッフもペアを組んで参加し他人から見える「思いがけない自分」を発見する機会になりました。

●双六人生ロードマップ

人生のロードマップを作ることで、なりたい自分(ゴール)から逆算して、現在の自分(スタート)に何が必要かを棚卸しする機会となり、筆者自身もとても参考になりました。

ロードマップ作りの際にもアドバイスを送るMoon Japanのおふたり

自己分析ワークショップの最後には、自分が描いた人生のロードマップを披露するシェアタイムが設けられました。高校生の様子を見学に来た学校関係者の方の話に耳を傾けます。

5.Next Actionワークショップ

今回のワークショップのまとめとして「◯◯を実現するために今回◯◯をしたい」というテーマで高校生たちに意気込みを語ってもらいました。

「安定した職に就くため社会的なコミュニケーションを身に付けたい!」といった内容や「色んな人の考えにふれる!」、「プレゼン力を高めるために人前で話す自信をつける」と様々な意見が出ました。

また、2月に東京・渋谷で行われるピッチイベントを想定し「東京で新しい刺激をより多く吸収する!」といった、やる気に満ち溢れた意見も出て、高校生の頭もワークショップを通してほぐれているようでした。

6.高校生ワークショップを振り返って

Moon Japanのおふたりによるワークショップは高校生だけでなく、このプログラムを見学に来た学校関係者の方や運営スタッフとして携わっていたメンバーにもとても刺激になりました。

また、キックオフ・アイディエーションワークショップに参加する高校生の「ウォーミングアップ」として、とても有効だったと思います。

真庭市出身で美大に進学した大倉未来さんもプログラム運営スタッフ(学生サポーター)として参加。「考え込まず他人にアドバイスを求めることも必要」と自身の経験も交えて語っていただきました。

そして、大倉さんには自身のキャリアを活かし、こんな素敵なグラフィックレコーディングをまとめてもらいました。

筆者自身が高校生だった頃は、ただ毎日を勉強と部活に費やしていただけで、将来のキャリアのことを考えることなどなかったと記憶しています。

東京という一見恵まれた環境にいても、情報が多過ぎることで却って何をしたらいいのかわからず迷ったり、上手くいかなかったことを想像して足踏みしていたのかもしれません。

その点、真庭というフィールドだと「何かしてやろう」という前向きな大人が近くにいて、出会えるチャンスも多いのでは、と思いました。

そういった意味では田舎にいても、見方を変えれば世界は変わるし、味方を作れば世界はもっとおもしろくなるのではないでしょうか。

そのためには「自分が何をしたいのか」という内なる声に耳を傾ける必要があると感じました。


「Cultivate the future maniwa 2023」

「GREENableな真庭の未来を創り出す。共創の土壌を耕す。」をコンセプトに、真庭市内の事業者と都心部の企業が共に、SDGsの視点から真庭の未来に繋がるイノベーション創出を目指すプログラム。

▼プログラム WEBページ
https://lab.org/consortium/cultivate-the-future-maniwa
主催:岡山県真庭市
運営:株式会社ロフトワーク

▼原稿執筆
真庭市地域おこし協力隊/ライター 酒井悠

岡山県真庭市在住のライター。東京生まれ東京育ち。プロモーションと地方創生の仕事をする中で、縁あって2022年5月より岡山県真庭市の地域おこし協力隊として働く。

前職で、地域の観光分野の課題解決となるサービスを提供しており、全国の様々な自治体の実態を知り、企画やライティングといった分野で案件に参加。

その中で、そこに住んでいる「人」や関係する「人」が大事であると気付かされ、真庭市では、外から来た人間だからこその視点を活かし、ライターとして真庭の人の個性を理解しマッチングさせていければと考えている。


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