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栄光への一歩目 CL グループステージ第1節 バルセロナvsヴィクトリアプルゼニ マッチレビュー

セビージャ戦を0-3で快勝し、流れに乗るバルサ。開幕4試合で11得点1失点の好調の状態で迎える今回の対戦相手はヴィクトリアプルゼニ。CLのグループステージの初戦。

リベンジができるから運がいいのか、なんとしてもグループステージを突破したいから不運だったのかは分からないが、んぜか今シーズンもあのバイエルン様と同じグループに。しかもポット3からはインテルが入ってきた。地獄だ。これは地獄。まさに死のグループ。それでも今シーズンは自信がある。そう思っているクレの方も少なくないのでは。

個人的にはバイエルンがグループステージで敗退することは考えられないため、あと一枠を3チームが争いあう構図になると思う。こんな構図は昨シーズンから変わりないが、変わった点と言えば、グループステージの1位突破が狙えるということだと思う。

昨シーズンはなんとか2位に滑り込んでグループステージを突破しよう的な雰囲気だったが、今シーズンはなんともバイエルンに互角か互角以上の戦いを見せたい。見せたいというより見せなきゃいけない。そのぐらいの実力がないとCLのベスト4は優勝は見えてこないと思う。

とはいえ、最優先はグループステージの突破。そのために落とすわけにはいかないプルゼニ戦を振り返っていく。

多くの方々に読んでいただきたいので、拡散していただけるとありがたいです。

スタメン

バルサは大幅にメンバーを変更。セビージャ戦から変わったのは
クンデ→セルジロベルト、アラウホ→クリステンセン
バルデ→アルバ、ブスケツ→デヨング
ガビ→ケシエ、ハフィーニャ→アンス
の6人。絶対に勝たないといけないとはいったものの、これからの過密日程を見越すと主力の休養は必要。絶対的な主力であるブスケツ、ほぼスタメン組のガビやアラウホ、ハフィーニャがベンチスタートとなった。代わりに出た選手たちはこの機会を活かして存分にアピールしたい。特にアルバ。

ヴィクトリアプルゼニ。お恥ずかしながら全く知らない。のでちょっとだけ調べてみると、チェコ1部リーグのチームで、有名なところでいうとスラヴィアプラハと同じリーグ。今シーズンは6試合で5勝1分、11得点4失点らしい。


バルサボール保持時

ここからはバルサのボール保持時について。基本的にバルサがボールを保持して敵陣へ押し込む展開が多く、プルゼニは引き込んでからのカウンターを狙うという構図であった。

プルゼニは形だけでいうと4-4-2でブロックをセットし、2トップで上のアニメーションのように1人がデヨング、もう1人がボールホルダーであるCBにプレスをかけ、プレーに制限をかけ続けていた。

この制限のかけ方はバルサに対して4-4-2で守ってくるチームのほとんどがやってきます。この試合でのCBはクンデとクリステンセンという比較的足元の技術があるCBだったが、アラウホなんかが意図的に制限を高強度でかけられるとビルドアップ自体が滞ってしまう可能性は大いにあり得る。バイエルンにこんな感じのことされるとだいぶきつそう。

左サイドはアンスが中央へ移動し、アルバが幅を取る役割であった。昨シーズンはアルバを内側に入れて組み立てに参加させていたが、今シーズンはもうそんな意思は全く感じないさせないほどに攻撃参加させている。まあ、アンスは怪我のこととか考えるとスプリントがつきもののデンべレみたいな役割はさせずらい。中央のレヴァンドフスキと近い位置でいろいろやってくれる方が相手にとっても怖そう。

右サイドはデンべレ、ケシエ、セルジロベルトの3人がポジションを入れ替えながらボールを回すことで、デンべレをフリーにさせたり、相手チームのマークを錯乱させたりしていた。

この循環の動きはバジャドリード戦でも見られた動きであり、ハフィーニャをフリーにさせることでレヴァンドフスキへの高速クロスなどでチャンスをいくつか作り出していた。

こちらにバジャドリード戦のマッチレビューを張っておくので興味があればぜひ。

プルゼニの守備方法でおそらく1番特徴的であったのはバルサのIHに対するしつこいぐらいのマンマークであっただろう。ケシエとぺドリはスペースを見つけて移動してもついてくるついてくる。バルサのIHがそれほど危険であると感じたのだろう。

みなさんもこの試合を見ているときに「最終ラインの人数多いな」とか、「中央がぽっかり空いてる」と感じたのではないでしょうか。

それはIHをマンマークしたことによってマーカーが最終ラインに吸収されたためでした。

この試合では右サイドのハーフスペースを責めることが多かったと思うが、それはプルゼニがマンマークをしていたことが影響している。それが顕著に表れたのは試合開始直後の0分48秒のシーン。

右サイドの3人が循環することでケシエがタッチライン際、デンべレが内側の下がった位置、セルジロベルトがPAの角あたりに移動した。ケシエをマークしていたマーカーはライン際まで移動したケシエを捕まえることができず、ケシエに目線を奪われた瞬間にセルジロベルトがニアゾーンランを行うことで敵陣深くでボールを受けてチャンスを作り出すことができた。

マンマークは状況が目まぐるしく変わってく中で受け渡すことはかなり難しく、タッチライン際まで移動する中盤の選手のマークをいきなりほかの選手に任せるのはできたとしてもかなり対応が遅れるため、このようなシーンが生まれたのだと思う。

それに加えて、やはり右SBがセルジロベルトだったということも影響を与えていると思う。状況に応じてWGやIHをサポートや相手の急所を突くランニングを行うための適切なポジションにすぐ立てる対応力はさすがマシア育ちと言ったとこだろうか。この動きをクンデはまだしも、アラウホにさせることはほぼ不可能だろうし、ベジェリンもまだまだ未知数なため、セルジロベルトの存在はこれから重宝されそう。

バルサボール非保持時

ボールを奪われたらハイプレス。この形はほぼ確定と言っていいだろう。

やりかたはいつも同じで、守備時にIH(この試合ではぺドリかケシエ)の1人が1列上がることでレヴァンドフスキと2トップのような形になり、相手チームをサイドへと追い込んでいく。相手チームSBにボールが渡った瞬間にバルサのWGが奪いに行くプレスをかけてスペースを圧縮。このプレスが完璧に実行されれば、相手はボールを奪われるか、前にけり出すもWGに当たってしまうか、アバウトなボールを前線に届けざる得ない状況に追い込まれてバルサにボールを回収されることになる。

このプレスは相手チームの逆サイドのSBを完全に捨てているため、そこに一発でサイドチェンジされると撤退せざるを得ない。サイドチェンジさせないように詰めていく強度がバルサのWGには求められている。

図を作っても毎回同じような図になるので今回は割愛。詳しく見たい方はこれらのマッチレビューをご覧ください。

圧巻の7番と9番

この試合でもっとも目立っていたのはやはりデンべレとレヴァンドフスキ。レヴァンドフスキはハットトリック。デンべレは2アシストであった。

レヴァンドフスキは本当にゴールパターンが多い。ヘディングだろうがコンビネーションからのシュートだとかもうなんでもあり。こんなゴールマシーンをバイエルンの頂点に据えていたなんてズル過ぎる。(メッシがいたチームのファンが言うことではないが)しかもレヴァンドフスキはゴールだけではない。ビルドアップにも参加したり、サイドに流れてためを作ったり、仕舞いにはチームメイトに積極的にアドバイスしたり。ただ得点を取りまくる選手ではないのだ。

レヴァンドフスキからのアドバイスはFWの選手にはもちろん、DFの選手にもとても参考になる話だと思う。FWの選手たちには点の取り方やポジショニングなど、DFの選手たちにはされたら嫌な対応などを伝えることで守備能力の向上を期待できる。

オーバメヤンがチェルシーに移籍したことで、レヴァンドフスキの控えの選手はおそらくメンフィスに。役割はガラッと変わるが、メンフィスにはしっかり結果を残してもらわないとレヴァンドフスキを休ませたいときに融通が利かなくなる。

デンべレは世界中を見渡しても3本の指に入るレベルの突破力を誇っていると思う。昨シーズンから暴れまわっていたが、あのスピード、突破は正直レべチだ。しかもこれらを顔を上げてやってみせるなんて。昨シーズンはオーバメヤンとのホットラインを開通させたが、今シーズンはなんといってもゴールパターンが豊富なレヴァンドフスキがゴール前で構えている。

今シーズンはハフィーニャのプレーエリアの都合上どちらかというとやりにくい左サイドでのプレー機会が増えたが、それでも活躍しないわけがない。アシストだけでなく、デンべレ本人のゴールも期待したい。

まあ、なにより怪我を避けてほしいんですけどね。

とにかくレヴァンドフスキとデンべレは今シーズンのキープレイヤーであることには変わりないし、もうすぐ訪れるバイエルンでは彼らがカギを握るだろう。

シャビからフェランへのメモ

後半にパブロトーレがフェランになにかメモを渡していた場面を覚えているでしょうか?現地のカメラがそのメモの中身を捉えていたようです。

その内容は
コーナーの守備→2番をマークしろ
SBへの守備?→前線から行け?
フリーキックの壁→4番目?

いろいろ不明な点があり、もやっとしますがどうかご了承を。

フェランがこのメモを確認した後のプレーを確認してみた。フェランが確認してからプルゼニのコーナーは1本あったが、クイックリスタート気味に始まり、プルゼニの2番の選手をフェランはマークしていなかった。(そもそもマークするのがフェランであるかどうかを伝えているのかすら分からない)ちなみに2番の選手はヘイダという選手で身長は191cmだった。

SBへの守備はフェランはそれなりの強度で強く当たっていた。ボール非保持時のトピックでも話したが、今のバルサのハイプレスはボールをSBに持たせてから始まるようなもののため、後半の点差がついて間延びし始めた時間帯にもう一度気持ちを締めなおすためにシャビが必要だと感じてフェランに伝達したんだと思う。

フリーキックの壁の話は正直よく分からない。壁が4枚ならまだわかるけど、ここで引用した上のツイートはfourthと記載しているため、直訳すると4番目。???
プルゼニが直接狙えるような位置でフリーキックを獲得しなかったから本当に分からない。

今回はここまで。いかがでしょうか。なんかつらつらと書いていたら4000字を超えていました。なにはともあれグループステージを突破するために必須の勝ち点3を獲得できてよかったです。次節はアウェーのバイエルン戦。なんとしても勝ちたい相手です。

多くの方々に読んでいただきたいので、拡散していただけるとありがたいです。

では。


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