敵を味方に変えるには
人を動かす達人は相手の話を途中でさえぎるようなことをしない。
だから、もし人を動かす達人になりたいのだが、相手の話をさえぎるクセがあるなら、今すぐにそのクセを直すべきだ。
「じつを言うと、これは長いあいだずっと私の悪いクセだった。
しかし、その破壊的な性質を理解したとき、すぐにこのクセを直す決意をした。
どうやって?
練習をたくさん積んだのだ。
私はすべての会話で相手の話をさえぎらないことを目標にした。
そして、電話やパソコンを含めて家中の目につく場所に「相手の話を黙って最後まで聞くこと」と書いた付箋紙を貼った。
うまくできたときもあれば、できなかったこともある。
しかし、何度も練習をしているうちに、相手の話をめったにさえぎらなくなった。
おかげで、私のこのクセはほとんど過去のものとなった。
今でもときおりしてしまうことがあるが、そんなときはそれに気づいて、すぐに謝るようにしている。
そうすることによって自分のミスを認め、相手の立場を尊重していることを示し、会話の中でそれを繰り 返さないようにすることができる。
あなたも私と同じことをするといい。
努力するだけの価値は十分にある。
相手の話をさえぎることほど、自分のコミュニケーション能力を損なうものはないといっても過言ではない。
相手はイライラし、不快感を抱き、腹を立てるから、あなたの意見を聞き入れようとしなくなる。
また、相手があなたに好意を抱く可能性も低くなる。
相手の話をさえぎるクセを直せば、周囲の人はあなたの聞く力を高く評価するだろう。
以前、私は「聞き上手ですね」とほめられたことは一度もなかった。
しかし、この悪いクセを直して以来、よくそうほめられるようになった。
自分が気分よく話している途中、人に話をさえぎられて、気分が悪くならない人はいない。
「あなたの話はつまらない」「もう話さなくていい」というメッセージを感じてしまうからだ。
話をたびたびさえぎって、自分の意見をかぶせてくる人は、「この人は話を聞かない、自己中心的で、自分勝手な人だ」と思われる。
自分の意見ばかりいう人は、自律していない、自己コントロールできない人でもある。
つまり、幼児性が抜けない人。
また、人の話を聞かない人は、自慢話をしたり、過去の成功体験を長々といったりする。
自分の方が上だ、自分の方がよく知っている、とマウンティングする人に多い。
人から学ぼうとはしない謙虚さのない人でもある。
自分をセルフコントロールし…
人の話をさえぎらずにみんなを味方に仲良くなろう❣️
ボブ・バーグ
『敵を味方に変える技術』ディスカヴァー より
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