cucumuのニットができるまで - Hans -
JACQUARD CREW NECK KNIT - Hans -
ぐるっと続く、幾何学模様。
どこから見ても繋がる柄は、
下にいくにつれて、大きな平行四辺形に。
縦の繋がりも、横の繋がりも、
見る人や見るところによって様々な見え方をします。
そんな表情豊かなHansには、立体感を意識した様々な工夫を凝らしました。
Hansはジャガードの平面的なデザインを
求心編みの立体的なパターンにのせ、柄の表現をしています。
ネックから身頃までだんだんと広がっていくのは、
ホールガーメント製法が得意としている“パラシュート”というパターンです。
求心状に、減らし目を均等に分散し複数のパネルで構成されている
パターンによって、より立体的なシルエットになります。
加えて、柄の切り替えを異なる糸で行うことによって、凹凸をだしました。
グランドに使用している糸は質朴な風合いが特徴の糸で、
柄の配色部分に入る糸はJohaとHessと同じやわらかな糸を使用しています。
異なる風合いから立体感を楽しめます。
Hansは天竺ジャガードという編み方で、柄の配色部分は2色の糸が表裏にでることで切り替わります。
表は天竺編み、裏は糸が渡るようになっています。
通常、大きい柄を編むと裏側の糸が長く渡ることによって、引っ掛かりができます。
そのため、ホールガーメント製法の天竺ジャガードでは小さい柄がほとんどです。
しかし、裏側に特殊な方法でループをつくり、糸をとめることで改善をしました。
表にひびかないよう試行を凝らした技術です。
何度も試作を重ねることで
実現まで長い月日を経て、ようやく完成しました。
技術者の情熱がつまった、他とは一味違ったジャガードニットです。
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