【妊活⑦】不妊治療に必要なのは「わからない」を解ること。
◆しんどさの秘密
ゆるい時期を含めて、丸二年ほどでしょうか。
長く不妊治療を続けた私。
振り返ればとても尊く、「よく頑張った!」と
言ってあげたい期間ですが、
実際の私は何度も泣き
「絶望」に近い気持ちになりました。
病院の待合室で、
専門の雑誌を読んでもなぜか責められている気がする。
周りを見渡しても、目の合わない同じ立場の女性たち。
この世のどこにも救いがない感じ。
あれは…一体なんだったのだろう?
その正体、
少し遠ざけてみて始めて
輪郭がわかってきた気がします。
渦中にいる間は、真っ暗闇で、
そんな余裕ありませんよね…
あのしんどさの秘密、
それは、
「自分が悪い」という思い込みと
「改善点が与えられない」
という、やりようのなさ
というようなことだったように思います。
噛み砕くと、それは例えば
「自分の体や若さに通知表をつけられている気分」
「普通じゃないと言われているような被害妄想」
なのかなと思いました。
◆『治療』という名前がそもそも間違い?
「なぜうまくいかないのか」の理由がハッキリしない、
その結果「自分が悪いのではないか」
という心境にならざるを得ないこと。
そんなメカニズム。
「だってさ、『治療』という言葉には
『治す』という文字が入っているじゃん。
悪いものを『治す』からには
『原因』があるんでしょ、
それを解決しなければならないんじゃないの!?」
という思考回路です。
でも仕方ないですよね。
私たちが今まで生きてきた人生では
風邪や病気となると必ず原因を調べて、
治す薬や治療法を与えられる。
長く親しんできた当たり前だった常識と、
どうしても一緒に考えてしまいます。
そんなわけで妊活が長引くたびに、
「私は何を気をつければ良いのでしょうか?」
と藁をも掴む思いでいろんな人に聞きまくる日々。
(というかそれくらいしかやりようがない)
長く自己嫌悪に悩まされてきました。
◆一般的な『治療』との違い?
不妊にもいろんなタイプがあり、
もちろん治療が必要な場合もあると思います。
私のような「原因不明」の不妊で悩む方へ
お伝えしたいこと。
・あなたに原因はない
(明確な原因がある場合を除いて)
・妊娠できないとしてもあなたは何も悪くない
・妊娠は奇跡である
・医療を信じるしかない
これをまず知ることからが
不妊治療のスタートでは?と私は感じています。
◆例えば私おっこの場合
私が一番取り憑かれていてた考えのは
主に「アルコール」について。
私はお酒を飲むのが大好きで、
毎晩のように晩酌が習慣化していました。
(1日の終わりのプシュが何よりも幸せ…)
でも、インターネットやらでチラチラと垣間見える
お酒はほどほどに説。
ことあるごとに
お医者様や看護婦さんに
「や、やっぱりやめた方がいいですかね‥?」
と聞くと、結構な割合で
「そうね〜、妊活を意識しているならやめるべき!」
という返答が、一般的に来る。
・運動した方がいいですか?→した方がいいでしょうね!
・アルコールは→できれば控えた方がいいと思うわよ!
・食事は→「まごわやさしい」気をつけてみたら!?
何度言われたことか。。
でも、実際は
長引く妊活で一番好きなことを断つことや
嫌いなことを続けることへの抵抗感が強くて。
「みんなはどうしているんだろう…」
と、それに悩むこと自体がストレスになっていました。
(妊娠で飲めなくなって尚思う。
あの時の幸せな時間は手放すべきではなかったよ。
呑める時に呑め!と言いたい)
そんなように、
不妊の理由が「原因不明」だった場合
何かしたいと思うのが常で、
特に女性の方が何を頑張れば良いのかと
思い詰めてしまい。
結果に一喜一憂する日々。
妊活って、それが一番しんどいことかもしれません。
◆1冊の本との出会い
誰に相談すれば良いのか何を信じたら良いのか
わからなくなってそれ自体がとてもしんどくて
セカンドオピニオン探しをしたり
相談センターに行くなどしましたが、
最終的に最も意識を変えさせてもらったのは
1冊の本との出会いでした。
詳しくは前回のnoteにて
◆妊娠〜出産は医学で解明されていないことばかり
妊娠してみても、色々とびっくりするのですが、
あのかの有名な「つわり」ですら
原因がいまだに解明されていなかったりと
妊娠してから出産するまでのメカニズムの中で
実はまだよくわかっていないことがたくさんあるということ。
お医者様だってわからないことを
私たちがわかるわけありませんよね。
(ひらきなおりすぎ!?笑)
「自然に授からない私は何かおかしいのか」
「こういう食事をしているからできないのかもしれない」
「運動をもっとしていたら」
などとモヤモヤとズルズルと
タイミング療法に縋り、
人工授精のステップで留まっていた時間…。
それは「自然に授かってこそ真の妊娠」
という、神話のようなものを
うっすら信じてしまっていたから。
たった一冊の本との出会いで、
「なあんだ」と体の力が抜け、
細かいことは考えず、なすがまま。
という精神で臨めるようになりました。
「もっと早く決断しても良かった」
とさえ思えるようになったのは
本当によかったなと思いますし、
もっと早く出会いたかったとも思える本です。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?