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翻訳したい本 その4 修道院にまつわるさまざまな料理の本


イタリア料理の本を読んでいると、よく出くわすのがキリスト教のお坊様たちだ。

たとえば、パルミジャーノ・レジャーノ・チーズはイタリアが誇るチーズの王様であるが、このチーズの登場にはベネディクト派の修道僧たちによる灌漑と牧草の確保がなければ登場しえなかったのである。

暗黒の中世から、食や技術やさまざまな文化は安定した経済力を有していた修道院で紡がれてきたらしい。

というわけで、聖人の名を冠したお料理や修道院で生まれたアルコールもかぎりなく存在する。

私が偶然書店で手に取った『CUCINIERE DI CONVENTI E ABBAZIE』は、内容の信ぴょう性については100%確信があるわけではない。

しかし、イラストのかわいらしさやカリグラフィーの美しさにほれ込んでついつい買ってしまったという感じである。

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まあ、こういう本はまじめに読むというよりも、初夏の1日窓を開け放って薫風を感じつつ眺めるのが向いているのかもしれない。

日本語に訳すと、アルファベットが醸し出す雰囲気は損なわれるかなと思いつつ、修道院に伝わる色とりどりの料理を紹介してみたいという気持ちも捨てきれないのである。

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