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過食(無茶食い)症が治った体験談③

私は諦めることにした。もう一生治らないというわけじゃなく、一時的なもので、いずれは治ると信じているが、自分でどうこうするのを止めた。自分の意思を越えているものにジタバタしてもしょうがないと思ったのだ。

諦めるというより、深く気にしないことにした。具体的にいうと、食べたい衝動が起きたら、精神力で止めようとするのではなく(結局止まらない)、食べたいように気の済むまで食べる事にした。

大学から帰ったら、スーパーやコンビニで安くてものを買って、食べるようにした。その中でも、甘いモノならケーキよりアイスの方がカロリーが低いので、アイスを選ぶようにする等、少しは気を使いながら。

他には、脂ものや炭水化物を食べる前に、ヨーグルトを食べると血糖値が上がりにくいといのを試すようにした。

過食衝動が起きたら、好きなように食べさせて、自分を責めないようにした。満足するまで食べたら良いじゃんと開き直り、誰にも迷惑かからないだけマシと思うようにした。自分が太って、健康を害して困るだけ。他人は巻き込んでいない。

開き直ったことで、食べた後の強い罪悪感が無くなっていった。

過去の自分にしか見せない日記があったので、一部抜粋。

2010年12月11日
もういいさ
てことでもう本当に過食にはこだわらないことにする
体型も気にしない
いつかそのうちやせる
食欲は頭でコントロールするものではなく、自分の自然な欲求によって決める
もうこだわらん
好きにしなされ
過食でストレス解消になるんならそれでいい
うじうじ痩せない・・涙とかもういい
食べたきゃ食べればいいじゃん

環境の変化とストローク

罪悪感は無くなったが、環境が変わっても過食衝動は変わらなかった。海外のホームステイ先では、夜中に冷蔵庫を漁ったりしていた(冷蔵庫のモノは自由に食べてOK)。ある時は、チョコバーが出てくる自動販売機に、コインを投入したが出てこない。それを何度も繰り返し、お金を無駄にしてもチョコを食べたい。無限にわく欲求が苦しかった。

大学卒業後は地元に戻ったため、過食は比較的マシになった。都会の人混みのストレスや自然の無さが辛かったが、田舎にはそれがないからだろうか。それでもお菓子は止まらなかったが。

体重も元には戻らなかった。ニート期間だったこともあり、生活は堕落し16時に起きる生活となった。

都内への就職で、独り暮らしが再び始まった。会社で人と接することが増えた。ここで過食衝動にも変化が現れ始めたように思う。

仕事中は過食衝動はこなかった。

仕事に慣れるのに忙しく、また度々遊ぶ仲の良い友人ができたこともあってか、過食衝動が出なくなっていった。自分の空腹感が分かるし、満腹になると食事を止めるという当たり前のことができるようになっていった。

交流分析で「ストローク」という考えがある。人と接することによって得られるもので、存在を認知するメッセージのこと。「挨拶」もストロークを交わすものであるし、ダメなことをしたら叱られるというのもストロークになる。

仕事や友人関係でストロークが与えられる機会が増えたのだ。4

無視が辛いのはストロークが与えられないから。

ある時期、無料カウンセリングでストロークが自分の求める基準に足りないから、それを食事で満たそうとするということを指摘されていた。

治った今ならそのことが良く分かる。

本当は食べたいんじゃないのに。。と感じてはいるのに、本当は何が欲しいのか分からなかった。本当に求めるもののを代理で満足させるために、過食という手段を使った。


大学時代に過食が始まったのは、人との交流が一気に少なくなり、圧倒的に一人の時間が増えたことが原因だと思う。サークルや学科でもそれほど親しい人はできず、孤独だった。

ここでも当時の日記から、一部抜粋。

2008年10月6日
甘いもの食べたい・・。
5月くらいから、過食しまくりだ。前はケーキ一個でももたれて、もういいやってなってたのに・・。
シュークリームのクリームも結構苦手だったはず。
今はやばい 平気で何個でもいける。
明らかにおかしい・・。砂糖には中毒性があるらしく、食べれば食べるほど
やめられなくなるのだとか。
ちょっと、いらいらすると食べ物のことしか考えられなくなる。
吐いたりはしないけど、、。
これって過食症?
やばい・・やばいぞ・・。

・・・が多い。

今思い返すと、「終わらない悪夢を見ているようだったよ...。」と進撃のユミルのセリフが出てくる位には辛かった。大学時代に今から戻れますよと言われても、過食も付いてくるなら二度とごめんだ。

今は絶対に過食状態に戻りたくないので、ストロークを満たすべく、2週間に一回は友人と食事に行ったり、誰かと話したり、人との交流を絶やさないように努めている。コミュニケーションに苦手意識があるけど、努力はしていきたい。

まとめ

過食の原因はストローク不足(孤独)

過食をどうこうするのを諦める

いずれ治るもの

上記が私が体験した中で学んだことです。原因は人それぞれあると思いますが、過食は、体が自分に何かを求めてSOSをしているという点は同じかもしれない。

自分の場合、木でいうと、根が孤独(ストローク不足)、枝や葉が過食と分けると理解しやすい。目に見える枝や葉をどうこうしても、根本の解決には至らない。自分が本当に求めているものを静かに聞き取って、根の改善に力を注ぐと良いと思う。

簡単にはいかないかもしれないが、きっと治ると信じることは大事だ。

あと本当に治ったと感じたのは、「この時この瞬間!」というものではなく、「そういえば症状が出なくなってるな」と後からぼんやり気づくものでした。いつの間にか、過食について悩まなくなっている・そういえば食事が普通にできていると、ふと感じるとき、本当に治ったんだなと思いました。

今当時の日記を見ると、そんなこともあったか、、今の生活は全然ましと思えます。逆に、今辛い・苦しいと思うことも、そのうち忘れ気味になって、いつの間にか解決していることもありそうだ。

誰かのヒントになれば幸いです。




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