枯れた百合が嗤う
照明はずっと、神経を逆撫でするような間隔で、明滅を繰り返している。
ここがどこなのかとか、自分は誰なのかとか、便器の中の爺は誰なのかとか、唯一つも、わかる情報はなかった。
「看来我们成功了(成功したようだ)」
付近から声が聞こえた。
何が成功したのか、皆目見当もつかないが、とにかくそれは成功したらしい。
けたけたけた。
さっきからずっと、花瓶の花が嗤っている。
けたけたけた。
枯れた百合が嗤っている。
けたけたけたけたけたけた。
ずっと。
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