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学生と社長がテーブルを囲んで語り合う新たなリクルーティングサービス

2022年の春から新卒者の通年採用が始まり、新卒一括採用の見直しが行われることで就職/採用活動の形が大きく変わると予想されます。
企業にとっては採用の自由化が進み、学生にとっては在学期間内に就職する企業を吟味する時間が増えることになります。
しかし、通年採用は企業側にとっては採用活動が長期的になり、採用にかかるコストも増加することが予測されます。学生にとっても不安定な就活期間が長引く可能性もあり、まだまだ課題は残っていると言えます。
そんな中、C2C社と共に、次世代の学生と社長がマッチングできるサービス「社長メシ」を運営する株式会社ユナイテッドウィルの代表 佐々木拓己さんにお話を伺いました。
「企業」と「学生」といった形ではなく、「社長」と「学生」という個人と個人で相互理解を深められるマッチングアプリについて、佐々木さんはどのような思いを抱いているのでしょうか。

「人生における本質的な出会いを学生に」 社長メシを始めたきっかけ**

____ユナイテッドウィルはどのような事業をしていますか?

佐々木:エンジニアの派遣と新卒の紹介、さらに学生に向けたイベントも数多く開催しています。

____以前から学生との関わりを持っていたから社長メシを始めたのでしょうか?

佐々木:そうですね。新卒の領域に携わっている中で、企業と学生が出会うきっかけは多くありますが、面接以外で社長と学生が直接出会える場はありませんでした。社長と学生が直接出会う採用形態がないことに気付き、弊社独自の新卒採用モデルを思いついたのが社長メシを始めたきっかけです。直接社長と学生が出会えると良い機会なので、採用だけに関わらず、今後の人生とって実りのある本質的な出会いを学生に訴求できたらなという思いがありました。

____本質的な出会いですか?

佐々木:はい。もともと弊社の新卒採用の流れとして、最初はインターンとして入ってもらい、社員たちから評価を受け、最後に私と飲みに行くというのがあったんですね。学生の間に経営者と出会うことは、学生にとって今後の人生に大きな影響を与えるような「本質的な出会い」なのではないかと思っています。その経験から「社長が飲みの場でビジョンを語る」というのはサービスとして魅力的になるのでは?との思いから現在の仕組みになりました。

____なるほど。だから「社長メシ」なのですね。

佐々木:そうです。社長がセッティングした食事会に学生が応募することで、学生は食事をしながら社長が会社を立ち上げたときの思いやビジョンを聞くことができる。社長は学生との距離が近いことから今の学生に対する理解を深めることができる。社長メシは採用のミスマッチを防ぐと共に、双方にとってメリットの多い新たな採用サービスです。

CtoC型マッチングモデルにした流れ

____社長メシを始めた当初の所感について教えてください。

佐々木:始めはβ版としてウェブで運用していました。リリースして6ヶ月ほどで約200回の食事が開催され、5人に1人の学生が内定を獲得しました。

____採用系のサービスはCtoCと相性が良いのでしょうか?

佐々木:はい。メルカリやUberといったマッチング型のアプリがあるのは知っていたのですが、採用と兼ね合わせると他の採用サービスにはない仕組みになると思いました。個人と個人がダイレクトに繋がるCtoCの仕組みを採用活動に活かすことで、理想とする出会いを生み出すことができると感じました。社長メシが走り出してから実際に採用に繋がった実績も出ていますので、採用系サービスとCtoCマッチング型はとても相性が良いと思います。

____なるほど、ウェブから社長メシが始まってからのプロジェクトの期間はどのぐらいでしょうか?

佐々木:1年弱の準備期間の中でWebを開発しながら、同時にC2C社さんとプロジェクト全体のすり合わせをしました。
C2C社さんに相談をして、プロジェクトのイメージがさらに膨らんだ感覚が強いです。

____一緒にお仕事ができてよかったです。

佐々木:C2C社さんはひとつひとつの課題に丁寧に向き合ってくれるので、ウェブからアプリへの移行がスムーズに進みました。

アプリを利用したユーザーの声 - 社長メシプロジェクトの手応え

____プロジェクトを進めていくに当たって社長メシの手応えはどのタイミングで感じましたか?

佐々木:学生の採用が決まったり、インターンが決まったりと、サービスを続けていくうちに利用していただいた方々から嬉しいお声をいただき手応えを感じました。登録している学生や社長にとって社長メシが採用に貢献できるサービスになり始めたのかなと思います。

____社長メシを使って採用の形が変わってきていますね。

佐々木:企業の採用活動の観点から見ても、求人媒体や人材紹介といった一般的な採用フローではどうしてもコストがかかってしまいます。社長メシは学生に直接最終面接ができる状態かつ、経営者自らが興味のある学生にアプローチできることが魅力です。利用していただいた方の声を聞いて学生と社長のニーズに応えられていると感じます。

____採用だけでなく、企業にも学生にも様々なメリットがあるのですね。

佐々木:学生には採用だけの選択肢ではなく、例えば、ビジネスの相談であったり、学生同士の新たな出会いであったり、社長メシが何かを始めるきっかけにもなれれば良いなと思います。

____学生にも出会いの幅が広まりますね。

佐々木:やはり学生には今後の人生にプラスの影響を及ぼす本質的な出会いが大切だと感じています。社長メシは、今後の日本を担う学生に向けたサービスであり、社会的貢献度の高いサービスとも言えます。社長メシを軸にして、様々な出会いを生み出すコンテンツをこれからも企画していき、学生と社長が互いに刺激を与えられる機会を創出できればと考えています。

「全ての学生にチャンスを」社長メシの今後の展望

____今後の構想についてお教えください。

佐々木:採用に関わらず、社長と出会った学生がお互いに何かが生まれるきっかけになればと思っています。社長メシを通して学生が地方創生の問題を解決したり、日本にきている外国人が日本の経営者と繋がれたりといった、社長メシを軸におもしろく横展開していけたらなと考えています。ですので、就職/採用活動を越えて様々な可能性のある唯一無二のサービスと感じています。

____なるほど。最近始められた社長メシ基金についても教えてください。

佐々木:社長メシは「今の日本の経営者が次世代の若者へ思いを伝えるアプリ」という目的があります。ということは、「思いや気持ちのある若者に学びの機会を提供する」ことになります。社長メシ基金は、経済的障壁により機会損失をしている若者へ向けて、社長メシの売り上げの5%を使って、児童施設に通う子どもたちなどに経営と出会えるきっかけを生み出す取り組みです。

____日本の多くの学生に選択肢を広げられますね。

佐々木:当たり前の話ですが、これからの時代を担うのはこれからの子どもたちです。私の始めた事業で多くの学生や貧困で恵まれない子どもたち、情報格差が生じている地方の学生にアプローチを仕掛けられたら良いなと思います。

____社長メシの今後が楽しみです。

佐々木:ありがとうございます。これからもC2C社さんと一緒に社会的意義のあるプロジェクトにしていければ嬉しいです。

佐々木 拓己 プロフィール
1978年、青森県生まれ。1999年、ベンチャー企業へ入社し、飛び込み営業からスタート。
2年目でグループトップ営業マンとなる。その後、営業部長として同社の成長を牽引し、ジャスダック上場に貢献。上場後に事業部長を務めた後、2007年4月に各種決済サービス会社を手がける某決済サービス事業会社へ。事業部長、最高執行役員として、経営に携わった後、2010年12月に株式会社ユナイテッドウィルを創業。HR事業、システムエンジアリングサービス、交通系電子マネー決済、メディア運営といったサービスを展開。2018年に社長メシをリリースし、数々のメディアに取り上げられる。

文: 武田竜輔




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