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【短編小説】ぼくのうしろにはきみが立っている(あとがき)

この作品がわたしの処女作となったわけですが、かなり多くのみなさまに読んでいただいたんだなぁ…と、驚いております。

この作品は「始まり」と「終わり」だけは書く時点でできあがっていて、伝えたかった事は「後悔先に立たず」ということわざから「後悔は決して自分の前には立たず、うしろ(過去)に引きずられていく」というのがコンセプトでした。

この作品を書いている時は、新型コロナウイルスが猛威を奮っており、いつの間にか大切な人が亡くなっていく、いつの間にか平穏だった昨日が消えていく、いつの間にか当たり前が当たり前でなくなっていく、毎日が普通である事が普通でなくなっていくという尊さを、本作品を通してもう一度、見つめ直してほしいなぁ…という願いを込めてみました。

最後の「かな」のオチは、描くべきかどうか、最後まで悩みました(笑)

次は、そこを焦点に作品を練っているところですが、大切な人が突然いなくなって、想いを遂げられないまま、それが突然幽霊になって帰ってきて、なお、想いを伝えられないという、ある種のファンタジー感を出した上で人間の性といいますか…  これを表現する事に固執してみました。

人間は人間である限り、同じ過ちを何度も繰り返してしまいます。繰り返してもいいのです。ただ、それが無くなるかもしれない、という事がいつのまにか頭の中から消え去り、本当に大切なもの・事はなんだったのか、なんなんだろうか、と思える事は、人間に許された特権ではないでしょうか。

次の作品でまたお会いできる事を、楽しみにしています。

フォローして下さったみなさまのブログは毎日見ています。なかなか反応が追いつかなくてごめんなさい…。

みなさまも大切なもの・事、大切にして下さい。


怪人

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