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最近のマルタ

 3月末はひともすっかり道から消したのだが、ここ最近は天気もよくなり、ポツポツと出歩く人を見かけるようになっている。おそらく、飽きたひともいるのではないだろうか。ずっと家に言えるのだから、祝日くらいは外に散歩やビーチと考える人がいてもまったく不思議ではないし、責める気もない。

 4月第1週は、給料をもらえるということもあって、銀行前には列ができていた。なぜかというと、マルタではいまだ小切手が主流であり、それを換金したりデポジットしたりするには銀行に行くしか手段がないのだ。小切手をデポジットできるATMもそう多くないし、何よりもみんなATMの使い方はあまりわからない。

 こないだの祝日に天気がよかったために出かけたひともいたためか、陽性判定が出た人が52人になった日もあった。また、南部にある難民センターでクラスター感染が発生したため、そこでは強制隔離と厳重管理が行われている。そこでの生活状況は元々あまりよくないので、衛生面はかなり気がかりではある。

 また、カフェコルディーナもテイクアウェイを始めた。学校閉鎖が6月末までというのが発表されて以降、それまでは規制が続くとおそらく判断したためか、ちらほらとテイクアウェイ/デリバリーを始めるところも増えてきた。例えば、イースター(まさに今日)にあわせて、イースター・ランチをデリバリーするところもあった。某レストランではデリバリー/テイクアウェイのイースター・ランチのコースを2人70ユーロで販売したところ、予定数を完売したという。また、一般に広く認知されているデリバリー業者は店舗へのチャージを料金の35%(VAT込)に設定しているようで、なかなか店舗にとっては厳しいものがある。店舗にとってはドリンクが売れないのがなかなか厳しいところだろう。あるところでは、テイクアウェイ/デリバリーになってから、通常時の15%の売り上げしかないという。

 語学学校は特に大打撃で、影響は深刻だ。イースター前の、ヨーロッパ諸地域から来る団体の研修が消えてしまったのは大きい。オンラインに切り替えているところもあるが、グローバルチェーンはともかく、他の中小規模の語学学校は苦戦しているし、畳まざるをえないところも出てくると思う。おそらく、政府の支援策だけでは不十分だが、こればっかりは・・・観光業もだけどね。なんとか最低賃金分の給料だけ政府に保証してもらってるけど、それもいつくるんだろうか。

 とまれ、路上を観察していると、なんとなくみんなちょっと気が緩み始めた兆しが見える、今日この頃のマルタである。

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