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夕刊フジのスポーツ記者から聞いたメジャーリーグのお話 その2

今回も、夕刊フジの友人記者が大リーグ記者時代に体験した

ちょっとしたトリビアをご紹介したいと思う。

前回も書いたが、2003年から2009年まで、

ニューヨークを拠点に東海岸のチームを取材するスポーツ記者だった彼は、

当日の試合会場でカメラマンと待ち合わせしてから、

2人1組で日本人メジャーリーガーたち、

特に松井秀喜のヤンキースと松坂大輔のレッドソックスの試合を中心に

全米各地のボールパーク(球場)で年間162試合を観戦し、

試合後に彼らからコメントをとっては日本へ原稿を送っていた。

同時期、西海岸にも夕刊フジから派遣された記者がいて、

その記者はイチローを中心に西海岸チームの日本人メジャーリーガーを

取材していた。

当時は今よりも全然新聞が売れていたし、

スマホも普及していない時代だったので、

そのように海外に人を派遣することも可能だったと、彼は言う。


ご存知の通り、延長戦のないメジャーリーグでは、

日をまたいだ時間に試合が終わることも珍しくない。

なので、

深夜に選手のコメントをとってからホテルに帰り、

少し仮眠してから午前中の飛行機で次の試合会場まで行く、

なんてこともざらにあったそうだ。

彼の唯一の楽しみは、ボールパークの記者席で食べる料理だった。

どのチームも取材してくれる記者を(もちろん大手メディアに限るが)

大切にしていたらしく、

どのボールパークにも、

その土地自慢の郷土料理や変わったケータリングが、

用意されていたという。

例えば、ニューヨークのヤンキースタジアムではローストビーフ、

オリオールズの本拠地であるボルチモアの

オリオール・パーク・アット・カムデン・ヤーズでは、

名物のカニ料理が記者たちに振る舞われたそうだ。

そして、

「松井秀喜がヤンキースにいた頃は彼がホームランを打つと

新聞は売り切れになるほどだった。

やっぱり、人々は今日はヒット何本打ったとかよりも、

豪快なホームランの記事を読みたいんだろうね。」

と、感慨深げに当時を思い出す彼だった。

ということは、現在の大谷翔平の活躍で、

少しは新聞の売り上げアップにつながっているのかと聞くと、

「大谷はエンゼルスだから、試合開始が日本時間の昼ちかくが多いでしょ。

だからその日発売する夕刊の入稿時間になかなか間に合わないんだ。」

とのこと。

う〜ん、なかなか噛み合わない(笑)

Tomoki


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