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予想が当てにならない、波乱の一年とは?

ここのところ日経平均は好調、アメリカ株も好調、相変わらず円安などなど想定されていた予想とは少しずれている感じがします。そんな違和感を少しコメントしていきたいと思います。

ドル円為替相場

まず為替です。24年はアメリカの金融引き締めから緩和への転換、日銀の緩和政策の終了を想定して徐々に円高に触れるのではないかという声が大半でした。しかし、2月後半時点で、まだまだ円安傾向は続いています。

一歩引いて考えてみるとアメリカの金利が5%前後なのに対して日本の金利はマイナスですから、当然円安になるのは当たり前といえます。しかし市場は先読みで動く傾向があるので、この先、アメリカの金利が低下し日本の金利が上がれば、当然円安は是正されるわけで、この想定が思ったより後ろ倒しになっているということなのでしょうか。
アメリカの経済は思ったより強く、日本は想定通りマイナス金利は解除されそうだが、その後、引き締め傾向になるのかと思いきや、植田総裁以下日銀のメンバーはその後も緩和傾向が続くと見ていると発言しました。
そうなるとそう簡単には円安が解消されることはないだろうと見ての市場の動きだと思われます。

基本的に通貨の価値は日本経済とアメリカ経済の強さに左右されると思われるので、今はアメリカ経済の方が成長力があり、日本の経済成長力はそうでもないという事なのだと解釈していますが、やはり、いつどうなるかはさっぱりわからない。ということで想定よりも円安は続いています。

株式市場

一番理解不能に見えるのが株です。特に日本はなぜこれほどまでに株が上がっているのでしょうか。23年から突然、企業の構造改革が進み生産性が上がったとは思えない。なのに株価は上がっている。もちろん理由づけは色々できますが、それは結果論のような気もしていて本質的な部分が掴めていません。だとすれば今日本の株が上がっているのは単純に一過性の動きなのかとも思ってしまいます。
後付けの理由は色々考えられます。円安、中国経済がダメだから相対的に日本に資金が流入する、あるいは地政学的に中国より日本の方が安心感があり、投資環境として好ましい、などなど。
企業体質が変わったから評価された、というより、相対的に良さげだから、さらには今まで30年間ほったらかしにされていて割安だと思われているからなのか、いずれにしても株価の上昇ほど経済に力強さが感じられない気がします。実際、日本のGDPはマイナスでした。は?って感じですよね。

そもそもGDPにどれだけの意味があるのかは疑問な部分もありますが、本当に景気がいいのか悪いのかよくわからない状況です。

アメリカの株価も全体的には好調です。雇用情勢や物価の変動により短期的には上がったり下がったりしますが、S&Pは史上最高値まで上がりました。アメリカの株価が好調なのは経済成長が続いているからだと思われますので特に違和感はありません。短期的に下がったりするのも経済指標が発表されるたびに緩和予測が後ろ倒しになるからで、揺れ動く市場心理が現れているだけとも取れます。
そのアメリカ経済が好調なのが不思議といえば不思議です。マスコミの報道だけ読んでいると問題山積のように見えるアメリカですし、大統領選挙も老人二人の争いになりそうだし、良さそうには見えません。マスコミの報道だけ読んでいるととても未来が明るいとは思えない国ですが、そんなことはお構いなしに株は上がっています。経済成長も力強い。だから、逆に悲観的な予測がちらほら出てくるわけですが、実態はどうなのでしょうか。
金融は引き締めが続いており、中国との貿易摩擦も相変わらずです。金融引き締めということは当然景気後退に陥るのが普通ですが、なかなか景気後退とはならない。さて、どういうことなのでしょうか。

想定通りに動いてないないのはいつものことですが、24年の世界は昨年以上に波乱の年なのかもしれません。予想は当てにならないのですが、いつもに増してさらに当てにならない年になりそうです。もしトラとかほぼトラとか言われていますが、トランプが大統領に返り咲くかどうかも予想が当てにならないとすると分かりませんね。

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