アムリタ 吉本ばななさんの本

私が高校を卒業したばかりの頃に初めて読んだ吉本ばななさんの作品『アムリタ』

先が無い出来合いの景色しか見えなかった頃にいつもバイト帰りに本屋をブラブラしていたので、たまたま古本屋で見つけタイトルに惹かれて買ったのでした。

それを今、子供たちのために再購入。

『ママがさ、いつかは死ぬこととか、生きているのが苦しかったりした時とかに読んで良かった本ってあった?』

と、自身も虚無感や何より『死』の気配にはまって悩む様子だった娘に聞かれて、答えた本のタイトル。変なこだわりから当時の装丁が良いなと思い当時の古本を予約して、娘に読んでもらえたらと買った。ママが苦しかった頃に読んだ本だよ、と渡すために。

ついでに思春期迷走中の息子も読んでくれたら良いな、と思うんですが。最近めっきり読書嫌いな息子なので拒否アピールが激しく難しそう。借りずに買ったので、落ち着いた時に手に取ることがあったら読んでくれたら良いなと思う。

25年くらい前なので内容は正確に記憶できてないのですが、初めて読んだ時の読後感は覚えています。体を循環して抜けていったようなするんと読めて楽になる感じ、スッキリして泣いてしまったこと。

子供たちにも、その楽になる感じが身体に作用するとよいな。

前週やっと渡せたから、少しずつ読んでみてくれるかな。受け取った時の娘は『ほう』と納品を受け付けた会社の人のように事務的に対応していた。

読み終えてくれるのを、期待して待とう。


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