ヌードカルメン

真冬に裸で街を歩く娼婦が
心から涙を零しても
誰も気にはしない
皆が見えない何かに追われ
今にも壊れそうだから
ラッコの毛皮を着て
街を闊歩する修羅が
何も言わず彼女の素肌に
ラッコの毛皮を掛けて消えた
直ぐに溶けて無くなる
生まれ故郷の初雪みたいに


読んで頂き感謝致します サポートして頂いても書く事しか出来ませんが 宜しくお願いします