【現地訪問】「東欧金融事業者支援ファンド」シリーズ(AvaFin社メキシコ・チェコ)
当社ではモニタリングなどの目的で定期的に貸付先を訪問しています。このたび、「東欧金融事業者支援ファンド」シリーズ貸付先のAVAFIN HOLDING LTD(以下、AvaFin社)について、メキシコオフィス、チェコオフィスを訪問しました。
AvaFin社は安定的に成長を続けている金融事業者で、主力のポーランドのほか、メキシコ、スペイン、チェコ、ラトビア等でも事業を行っており積極的に海外展開をしています。なお、今回訪問した各国の事業シェアは、それぞれメキシコ(29%)、チェコ(10%)となっています(各国の割合は貸付先の売上高(2022年1月から12月迄累計)の情報に基づくものです)。
投資家のみなさまからの資金によって海外各国で金融サービスが提供されていることがお伝えできればと思い、オフィス訪問時の様子をお届けします。
AvaFin社 メキシコオフィス訪問
2023年4月にAvaFin社メキシコ法人を訪問しました。首都メキシコシティにオフィスを構えており、他のグループ会社と同様、個人向けのノンバンク事業を行っています。メキシコでは「Lendon」というブランド名で、ペイデイ・ローンと呼ばれる期間30日程度の短期の小口ローンを展開しており、メキシコの個人向けオンライン融資サービスのなかで、大手の一角を占めています。
オフィス訪問時には、Management Director (MD) のOchoa氏、副MD のGardini氏と、メキシコの市場環境や足元の業況についてディスカッションを行いました。メキシコでは、伝統的な銀行サービスにアクセスできない個人顧客の資金需要に対応したレンディング市場が急成長しており、AvaFin社はグループの主要なマーケットである東欧地域で培ったノウハウを投入することで、順調に業容を拡大していることが分かりました。
一方で足元の景況感を見ると、メキシコにおける消費者物価上昇率は、2022年後半をピークに落ち着いてきてはいるものの、4月時点で前年比+6%程度など、依然高い水準にあり、個人消費に対する下押し圧力として感じられているようでした。AvaFin社においては、楽観視できない景気見通しを受けて、従来より保守的な貸出しの審査基準を設定するなど戦略的に対応しているとの説明があり、有意義なヒアリングを行うことができました。
AvaFin社 チェコオフィス訪問
AvaFin社チェコ法人には2023年3月に訪問をしてきました。チェコ共和国の首都であるプラハに拠点を構え、「CreditOn」というブランドでクレジットラインと呼ばれる個人向け貸付商品を提供しており、ITを活用したスピーディーな審査や顧客体験の向上により他社との差別化を図りながら事業を拡大させています。
オフィス訪問時には、直近の業況や同国の経済状況等について幅広くヒアリングを行いました。事前に準備を頂いたプレゼン資料を基に、チェコ法人のCEO、各部門の部長およびグループCEOのPatrick氏から丁寧に説明をいただき、チェコ法人が安定的に顧客を獲得し事業成長を遂げていることや、審査や回収等の実際のオペレーション等について詳細を把握することができました。
2022年末時点ではチェコ法人の顧客数は約4,000人となっているものの、IT等を活用した業務効率化により従業員数30名程の規模で運営を行っています。コロナの流行期にはリモートで働く従業員が多かったものの、現在ではほとんど全員が出社して作業を行っているとのことで、オフィス内には各部門の業務スペースの他、従業員同士の交流スペースも設けられており、落ち着いた雰囲気の中で作業をされていました。
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AvaFin社の2022年12月期の決算報告についてNewsletterを以下の記事でご紹介しています。2022年は過去最高の収益となったことなど、投資家のみなさまへのメッセージとなっております。ぜひご覧ください。
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