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【ファンド紹介】欧州不動産担保ローンファンドの投資先を紹介!


「欧州不動産担保ローンファンド」シリーズについて

クラウドクレジットは2023年7月より、欧州最大手の不動産担保融資型クラウドファンディング事業者Estateguru OÜ(以下「Estateguru社」)を提携先として、「欧州不動産担保ローンファンド」シリーズを販売しています。Estateguru社はエストニア共和国を代表するフィンテック企業であり、2014年の営業開始以来、不動産投資または不動産を有効活用した事業資金の調達を望む中小企業者と個人投資家をつなぎ、成長を遂げてきました。クラウドファンディングサービスに関するEU統一ライセンスを取得しており、本拠地であるエストニアから他のバルト三国やそれ以外の欧州諸国へと資金提供先を拡大するとともに、世界中から投資家を募り、欧州を中心とする世界106か国に15万人超の投資家を擁しています(2023年3月時点)。
本ファンドシリーズは、Estateguru社の審査を通過した不動産担保ローンの中から、当社が別途基準を設けて厳選した案件に投資します。これまでに3本(1~3号)を募集し、うち2本(1, 2号)の投資が完了しており、この2本の表面利回りは7.36~7.76%、運用予定期間は18~20か月となっています。

エストニアと首都タリン

エストニアはヨーロッパの北東部にあるバルト三国のひとつで、三国のうちで最も北に位置します。西にはバルト海、北にはフィンランド湾があり、国土面積は4.5万平方キロメートルで九州と同程度の広さです。人口も約130万人と決して多くはありません。そんな小国ながら、ソブリン格付けは日本よりも高く、IT技術で経済を発展させてきた「電子国家」として知られています。

首都タリンには人口の約3分の1が集中し、国内不動産取引の中心地となっています。2023年の住宅価格は金利上昇を受けて下落しており、直近10年間では、新型コロナ禍の影響を受けた2020年以来2度目の価格下落を記録しています。ただしトレンドを見ると、平均年収の伸びと住宅需要の増加に支えられ、2022年までの10年で住宅の平米単価が2倍以上に増加するなど堅調さがうかがえます。
タリンはエストニアだけでなくバルト地域にとっても重要な経済拠点であり、国内外のIT企業やスタートアップ企業が多く集積しています。古くは水上交通・貿易の拠点として繁栄し、石畳や石造りの建物に当時の面影をたたえる旧市街の街並みは世界遺産にも指定されています。このように、タリンは新旧2つの魅力を併せ持つ街として知られています。

本ファンドシリーズでは、投資案件をエストニアの主要な都市部にある不動産に限定しています。これまでのところ、タリンの市内とその近郊にある不動産が投資対象となっています。以下では、1~3号ファンドで実際に投資した不動産を紹介いたします。

1号ファンドの投資案件 ~タリン中心部の新築集合住宅~

1号ファンドの投資案件の一つは、20年以上の不動産事業歴のあるAxor OÜ社が手掛ける9戸の新築集合住宅です。対象地はタリンの中心部にあります。本ファンド資金は、進行中プロジェクトの完工に向けた必要資金に充当されました。住戸の区分売却による収益からの返済を見込んでいます。

融資実行前の建築中の様子
完工イメージ
プロジェクト所在地(いずれもEstateguru社提供)

1号&2号ファンドの投資案件 ~タリン郊外の住宅地開発プロジェクト~

1号ファンドの残りおよび2号ファンドの資金で投資したのは、15年の不動産事業歴があるEveraus Kinnisvara OÜグループによる住宅地開発プロジェクトです。タリン郊外の緑豊かなエリアに、テラスハウス等20区画の集合住宅の建築を予定しています。本ファンドの資金は、集合住宅用地購入資金に充当され、今後テラスハウス等20区画の集合住宅用地の開発および集合住宅の建築が進められます。本ファンドは銀行等からの借り換え資金による返済を見込んでおります。

開発エリアの空撮写真
プロジェクト所在地(いずれもEstateguru社提供)

3号ファンドの投資案件 ~都心部再開発区域の集合住宅~

3号ファンドの投資案件の一つは、1917年に建てられた古い商用ビルを大規模修繕し集合住宅として蘇らせる案件です。エストニアで25年の実績を持つEndover OÜグループ(以下「Endoverグループ」)が手掛けます。
対象のビルは、タリンの市庁舎から2.4㎞の、海に近い再開発区域の一角にあります。同区域は電力会社の工場跡地で、Endoverグループが再開発を進めています。再開発計画は、11ヘクタール(野球場約3個分)の広大な土地に住宅・オフィス用途のビルや商業施設を29棟建設するもので、本案件はそのうちのひとつでもあります。完成した建物はまだ2つだけですが、隣接エリアも含めれば、スーパーマーケット、病院、幼稚園など日常生活に必要なものが徒歩圏内で揃う環境が整っています。

本案件の建築完了は2024年11月、再開発計画全体の完了は2025年が予定されています。

現況
修繕後イメージ
プロジェクト所在地(いずれもEstateguru社提供)

3号ファンドの資金から本案件へ融資した金額は31,600ユーロで、他の投資家も合わせた融資金額785,000ユーロの中の4%ほどです。これに対する不動産の担保価値は修繕前の現段階で1,550,000ユーロで、担保価値に対する融資額の割合を示すLTVは50.6%です。今回の融資金は、建物の修繕費用以外に、既存債務の支払いにも一部充てられます。
今後は修繕の進捗に合わせて、融資による追加での資金調達が行われる予定です。その際、LTVが65%を超えないように融資金額が制限されます。なお、本案件の対象不動産に対する第一順位担保権の設定金額は、修繕による価値の向上をあらかじめ織り込むため、6,367,697ユーロとなっています。今後、修繕が進むことで担保の価値が設定金額へと近づき、Estateguru社経由での与信を最大で4百万ユーロ強まで受けられるようになる見通しです。

エストニアへの現地訪問

2023年9月、弊社スタッフがEstateguru社のエストニア、タリン本社を訪問し、オフィスの様子や投資物件の視察を行うとともに、経営陣と直近の業況や今後の成長戦略についてディスカッションを行いました。エストニアを代表するフィンテック企業であり、欧州最大手の不動産担保融資型クラウドファンディング事業者であるEstateguru社と、日本の海外向け融資型クラウドファンディング事業者であるクラウドクレジットとの事業提携は、地元メディアにも取り上げられました。

Estateguru社CEOと弊社スタッフ

投資家の皆様におかれましては、引き続き「欧州不動産担保ローンファンド」をご愛顧いただけますようよろしくお願い申し上げます。

◇ファンドの手数料およびリスクについて
ご出資いただく際の販売手数料はいただいておりません。
なお、出資に対して、年率換算で最大4.0%の運用手数料を運用開始時に(または運用開始時および2年度目以降毎年度に)いただきます。
また為替手数料その他の費用をご負担いただく場合があります。
為替相場の変動、国の政治的・経済的なカントリーリスクや債務者の債務不履行等により、元本に欠損が生じるおそれがあります。
ファンドごとに、手数料等およびリスク内容や性質が異なります。
詳しくは、匿名組合契約書や契約締結前交付書面等をよくお読みください。

クラウドクレジット株式会社
第二種金融商品取引業:関東財務局長(金商)第2809号
一般社団法人 第二種金融商品取引業協会 加入

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