見出し画像

連載【7】 5歳と1歳の育児中の専業主婦が刺繍教室を始めることになった閃きとは?

 そう、その時は何の先生になりたいのか?具体的なイメージは持っていなかったし、小学生の自分に刺繍の先生など思いつくはずもなかった。だが、何か根拠のない自信というか確信のような思いがあった。しかしその後、教師の道(学校の先生)を選ばなかった事についての記憶はない。まぁそれが運命というものなのかもしれない。
 
 ここまで書いてきて、さて? タイトルにある「閃き」とはなんぞや?ということになる。連載【5】で母乳を卒業し、ひとつ脱皮した自分にキラキラと舞い降りてきた「刺繍の先生になろう」という閃き…。それは深く眠っていた潜在意識の目覚めだったのではないだろうか? 
 人は思いを口に出すことで、潜在意識に真っ直ぐに届くと聞いたことがある。小学生の自分がクラス全員の前で宣言した思いは、その後無意識の中に沈んではいたが消えずに潜在していたに違いない。そして、その時の自分と同じ小学生に刺繍を教えた事で目覚め、卒乳という区切りを迎えた時にはっきりと覚醒したのではないだろうか? 突然降ってきたように思える閃きであっても、実はもっと前から自分の意識下に存在していたのではないかと考える。
 故に、あくまでも個人的な話ではあるが、私が刺繍教室を始めることになった閃きとは、潜在意識による必然であったのだ。


*連載『刺繍教室クロスマァムのひよこ時代・1995年(仮)』は近日スタートします。


 


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?