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Squier Affinity Series Stratocaster 2004のリペア

久しぶりにギターをいじりたくなったので、古めのSquierのStratocasterを購入してメンテナンスすることにした。

ギターをいじることが目的だったのでSquierでなくても良かったのだが、今回は下記の理由でSquierを選んだ。

  • 廉価ブランドとはいえFender直下なので、ある程度造りがしっかりしている。

  • 標準的なストラトキャスターの仕様で、かつミリ規格なので交換パーツを安価に入手しやすい。

  • デタッチャブルネックなので、狭い自宅でも作業しやすい。

  • 過去に何本もいじってきたので、リペアのスキルが向上しているかチェックしやすい。

低価格帯のギターなので個体差があるが、今まで何度か値段以上の弾きやすさ・サウンドをもつSquierに出会ってきたこともあり、個人的にはSquierは好きなブランドの一つだ。

今回購入した個体は、2004年のインドネシア製だった。過去に2006年中国製のAffinity Seriesを修理したことがあるが、ほとんど同じような造りだった。

今回購入したギターは、購入時点では次のようなコンディションだった。

  • ネックは順反り。

  • 指板は汚れがひどく乾燥している。

  • フレットは錆びているが、摩耗は少ない。

  • なぜかストラップピンがない。穴すらない。

  • ジャックは緩んでいるが、ピックアップは全て生きている。

  • ポット類に多少ガリが出ている。

  • ボディは汚れていて小傷はあるが、大きな凹みや傷はない。

ネックの状態が気になるので、まずはネックから修理することにした。

過去に見てきたSquierのギターは、なぜかトラスロッドが固着しているものが多かったので、今回もそこが最大の懸念だったのだが幸いこのギターの場合トラスロッドは問題なく回すことができたのでよかった。フレットはほとんど摩耗がなかったので、コンパウンドで磨くだけで綺麗な状態になった。擦り合わせをするか迷ったが、組み上げて弦を張る前の時点で明確な問題はなかったので今回は一旦見送ることにした。指板は乾燥が酷かったが、こちらもレモンオイルを何度かに分けて磨きながら塗布し、適度にしっとりした状態に戻すことができた。

プラスチックパーツは変色が進んでいた。不思議なことになぜかセンターピックアップのカバーだけは変色していなかった。ここだけ交換したのだろうか。残念ながら、プラスチックパーツの変色に対してはできることがほとんどないので、せめて汚れだけ除去することにした。

ポットのガリは、今回もサンハヤトの接点洗浄剤を吹きかけて回しているだけで解消した。

なんだかんだ、振り返ってみると大抵の電装系の問題はこれ一本で解決している気がする。

金属パーツ類はほとんど劣化やサビがなかった。ブリッジは一応分解して掃除したが、ほとんど手を入れる必要がないほど状態がよかった。なお、アームは欠品していたので単体で購入した。前回2006年製のSquier Affinity Series Stratocasterを修理した際、直径5mmのアームを購入したところピッタリはまったので、今回も同じパーツを再購入したところなぜか穴が大きすぎてはまらなかった。6mmのアームを買い直したところ、こちらがフィットした。両方ミリ規格だと思うのだが、アームの直径については調べてもなかなかわかりやすい情報が見つからなかった。次回購入する機会があったら、また同じように戸惑いそうだ。

ボディの掃除はいつも通りLizard SpitのVintage Instrument Polishで磨いた後、小傷が気になる部分のみコンパウンドで磨いた。

今回から、ハンダ付の作業をする時にピンセットを使い始めてみた。もっと早く気がつけば良かったと思うほど、作業が快適になりストレスが減った。これは今回のリペアの大きな収穫だった。

組み上げて調整をする。弦高に関しては、擦り合わせをすればもう少し攻めることができそうだったが、演奏に支障がないレベルまでは下げることができたので今回は一旦これでよしとしておこう。弦を張る前にもっと念入りに状態をチェックして気がつけたらよかった。今回の反省点だ。

今回のリペアはハードウェア類の状態がよかったことと、電装系もポットのガリ程度しか直すものがなかったこと、フレットも減りやバリがなく擦り合わせをしなかったこと(した方が弦高を攻めることはできたが)から、割とスムーズに手早く作業が完了した。少し物足りない感じはあったが、ハンダづけにおけるピンセットのありがたみの発見があったり、久しぶりのギターいじりとしてはそれなりに楽しい時間だった。

実は今、手元には安くないジャンクギターが一つあるので、今回のリペアの学びと反省を活かして、近々リペアに挑戦していきたいと思っている。

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