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発達障害について

もうすぐ今の仕事を辞するのだが、後任に引き継ぎをするために、
今の仕事の段取りをレポートにまとめていて、
配達先のお客さんについて、
「この方はおそらく発達障害と思われる」
と書いて、そういえば、発達障害って、
普通に書いて伝わるかなと思った。

なにしろ僕が子供の頃は、
「発達障害」という概念自体が
存在していなかった。
それで今なら、
「発達障害」に分類されていたであろう、
子供たちも「ちょっと変わった子」として、
普通に社会の一員として分類されていた。

それが僕たちの親くらいの、
今僕が配達を担当している、
高齢者の方々の年代ならば一層強く、
「ちょっと変わった普通の子」として、
社会に強制参加させられていたことと思う。

僕が「発達障害」という概念と
向き合うようになったきっかけは、僕自身が、
「あんたアスペルガーやないと?」と、
奥さんから発達障害の症例のひとつを
疑われたことからである。

アスペルガー症候群とは、
オーストリアの小児科医、
ハンス・アスペルガーが
4人の少年について研究した論文で
言及されていた自閉症の特性について、
それと類似する症例についてつけられた呼び名である。

この呼び名は1994年から2013年まで
「精神障害の診断と統計マニュアル(DSM)」で、
正式に使用されていたが、
現在では発達障害は、
ADS(自閉症スペクトラム)と
AD/HD(注意欠陥/多動性障害)の
総称と定義づけられているようだ。

僕がこの症状について
具体例を知ったのは
沖田×華のマンガを通じてで、
沖田×華は学習障害(LD)と、
AD/HD(注意欠陥/多動性障害)と、
アスペルガー症候群の
3つの障害を合わせ持つ漫画家として知られている。

そして、沖田×華は現在も
「透明なゆりかご」や
「お別れホスピタル」や、
「不浄を拭うひと」など、
社会派のマンガを連載中である。

そして最近話題になっている
「ケーキの切れない非行少年たち」という新書や、
それをマンガ化した作品などで、
少年院の収容者や
刑務所の受刑者の中には、
おそらく2割以上くらいの確率で、
軽度の知的障碍者や、
発達障害の人がいるのではないか、
という言及がなされている。

僕は別に自分で望んでいるわけではないが、
結果としてこのような概念から
無縁ではいられないような
人生になっているようだ。

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