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松原タニシの本から派生して

5年前、僕はパソコンに向かって、Facebookに
松原タニシの本についてかなり怖い内容の投稿をしていた。

この日は奥さんが出かけていて一人だったのだが、
かえって一人の方が投稿に集中できるので、
そういう「悪さ」をしていた。

そしたら突然、
部屋のガラス戸がドンドンドンと叩かれて、
一気に冷水を浴びせられたような気がしたのだが、
それは久しぶりに酔った義妹が訪ねて来たのだった。

奥さんにトムヤムクンとリスのグッズを
お土産に買って来たとのことだったが、
今ちょうど怖い本について書いていたのですごく怖かったよと言うと、
「そういえばすぐそばにある神社だけど、
いつも通る度に誰か立っているように見えるんだけど」
と、あまりにも怖いことを被せて言う。

うちの近くは川尻という地名の通り、
複雑に水路が入り組んでいて、
その水路に沿って細い路地がある迷路のような地形なのだが、
その迷路の奥に地元が管理している小さな神社があって、
その神社の前を通る度にそこに人影が見えるので、
直視しないように顔をそむけて通っているというのだ。

義妹の彼氏というような関係の、かなり年上の方で、
その方にも霊的な能力があり、
僕のひいおばあちゃんとも話せるという方が言うには、
人影はその神社を信奉している人達の念が集まってできているもので、
そんなに邪悪なものではないから、気にすることはないという話だそうだ。

この日うちの奥さんがいなかったのは、
奥さんの古い友達を福岡の霊能師匠の山村さんのところに
連れて行っていたからで、その友達の過去世は、
ひとつ前が本人が秘密にしているためわからず、
ふたつ前が魔女で、みっつ前が海賊だったということだ。

奥さんはふたつ前の過去世が魔女の弟子、
僕はみっつ前の過去世が海賊だったので、
僕たち夫婦とも関りの強い女性である。
しかも直近の前世を語らないというところに深い業を感じる人だ。

過去世で魔女だった人には、
男子禁制の掟が潜在意識に強く残っていて、
その方も40代でいまだに未婚なのだが、
そのようなところに不安を感じて、
今回の霊能師匠との会談が実現したそうである。

それにしても妹といい、妹の彼氏といい、友達といい、
あんたの周りにはなんで、
そんな人ばかりが集まっているんだと指摘したら、
「お前もだよ!!」と言われました。

それから5年が経った現在、
霊能師匠の山村さんはお亡くなりになり、
奥さんの妹は過去世で僕の教団で弟子だったのが、
厳しい修行に耐えられずに逃げ出して仙人になり、
そのため僕に対して反抗的な態度をとっているとわかり僕とは絶縁。
問題の奥さんの友人は、山村さんと会ったことがきっかけで、
過去世の因縁が解決したのか、
バツイチのサラリーマンと見事結婚できた。
それぞれにあまり円満な結末とは言えないが、
それなりの展開はしている。

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