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チェンソーマンは史上最高の能力バトル漫画になるかもしれない


チェンソーマンが面白い。何が面白いのか自分なりに分析してみる。

1.重要っぽいやつも即死する

主人公補正という言葉があるが、主人公以外の取り巻きもバトル漫画ではそうそう死ぬことはない。だが、チェンソーマンでは重要そうなやつもガンガン即死したりする。姫野が3巻で死んだときは驚きもしたが少し引いてしまったくらいだ...。

2.意味がありそうなことに意味がない

一見すると凄く重要っぽいことに意味がなかったり、その逆も上手く使ってくる。例えばコベニというキャラは姫野の部下として登場し、姫野から実力を評価され、自身の契約している悪魔を秘密にしていたので通常なら確実に覚醒するフラグに見えるのだが、本当に大したことのないキャラクターで最後まで見せ場は特になく公安を辞めていった。いわゆるミスリードみたいなものではあるが、こういう微妙なポジションのキャラクターの動かし方が抜群にうまい。『フラグが立つ=死ぬ』とは限らないから面白い。

3.映画的な演出や会話

マキマはチェンソーマンの中でも抜群に魅力的なキャラクターだ。ミステリアスな人物で正体は謎のまま時には少女のようなあどけなさを見せる。デンジとの絡みなど映画のワンシーンを見ているような気持ちになる。本丸の話とは別に、切り取った場面場面が凄い印象に残るシーンが多い。

デンジ以外のキャラの心理描写がほぼないのも映画的である。表情や言動から心理描写を読み取れるシーンも多く見ていて考えさせられる場面が多い。

4.ぶっ飛んだキャラクターが凄い

デンジも狂っているが、デンジのバディであるパワーの狂い方はちょっと信じられないレベルに狂っている。個人的にはコベニの愛車で暴走する件とかヤバかった。基本的に発想が異次元すぎる。

7巻から始まる各国の強者がデンジを狙って東京に集結する編で登場する敵のぶっ飛び方も凄まじい。もはや本編も何をやっているのか理解できないし、理解する必要もないくらいキャラクターや見せ方が素晴らしい。

5.急にちゃんと王道になることもある

良くわからない話が続いたと思ったら王道展開に戻ったりもする。マキマの正体が判明する最近の話からアキが銃の魔人化するあたり、しっかりと未来の悪魔の伏線も回収し、序盤から話を振っていた銃の悪魔もしっかり登場させ抜群の登場演出をも見せてくれた。

ハロウィンの奴とか出てきたときは、きっと作者は多忙すぎて気が狂ったんだなと思ったが、その後で何事もなかったかのように本丸の話を遂行することもできるから恐ろしい..。


まとめ

久々にこれほど面白い漫画を読んだと思った。前作のファイアパンチもなかなかぶっ飛んでいたが、あれは少し先読みさせないようにしすぎた結果、意味がよく分からなすぎたりしたが、チェンソーマンでは先の読めない展開、難解さに加えてしっかりと王道のストーリーやバトルも展開しているのが凄い。

最近のジャンプの傾向からもチェンソーマンもう連載終わりそうな感じがするけど、藤本先生の次回作も今から楽しみである。

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