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日本金銭機械|募集ページを作成する際のテーマ設計が非常に重要


会社概要

日本金銭機械は、世界140を超える国や地域の貨幣に対応した貨幣処理機器や金融関係機器などのソリューションを、世界中のさまざまな市場に提供している会社です。世界に認められた鑑識別技術を応用し、世界中のカジノやATM、駅構内などの券売機、精算機、自動販売機、パチンコ/パチスロ市場向け機器の開発・製造・販売をしています。ラスベガスやマカオをはじめカジノ市場では、「お金を入れる機械はJCM(Japan Cash Machine)」と言われているほど浸透しており、この市場の約60%のシェアを取っていることが特徴です。

オープンイノベーションで解決したい課題
- 自社内だけでは他領域の社会課題を捉えきれず、新事業創出が困難だった
- 社内のアイデア募集だと偏るため、社外にアイデアを求めたい

活用内容
・アクセラレータープログラム開催機能
・募集ページ作成
・共創アイデアの募集
・提案内容の評価
・メッセージ機能
・共創アイデアのオンラインブラッシュアップ

アクセラレータープログラム開催理由
既存事業以外に新しい事業を創出したいと考えていたため。
また、既存事業にとらわれることなく、さらに「今までやったことがない」を理由にせず、スタートアップと共にあらゆる領域の社会課題の解決に挑戦したいという狙いと、社会課題のニーズを把握するため、市場の情報を領域にいるスタートアップから得たいと思い開催しました。

スピーカー:小林 崇亮 氏(新規ビジネス開拓部)

アクセラレータープログラムを開催した背景を教えてください

貨幣処理機器や金融関係機器、またその技術はさまざまな市場で使われているため、これまではどこかの市場が不調になっても全体として影響を受けづらく、特殊要因を除けば安定した業績を維持していました。
近年、新しい決済システムの普及によって貨幣処理に求められるニーズや市場構造が多様化したこと、カジノ離れが進んでいることなどから、既存の貨幣処理事業以外に新しい事業を創出したいと考え、アクセラレータープログラムを開催しました。

具体的にどのようにCrewwのサービスを活用しましたか?

2021年4月から2022年3月の間で年3回のプログラムを開催しました。初回と二回目は期限を定めたスタートアップ共創をするためアクセラレータープログラムを開催。三回目はスタートアップマッチングをメインにマッチング機能を使用しました。
特に募集ページをつくる機能はとても便利でした。ページを作成していくための項目フォーマットや文字数なども決まっていたので、作りやすかったです。

どのような視点で共創案を選んでいったのですか?

事業案の採択基準は設けており、同じ基準で3つのプログラムで実施しました。
5つの基軸に加え、4象限を設定しました。5つの基軸として、「提案の面白さ」「スタートアップ企業自体の面白さ」「提案の当社とのシナジー」「提案の実現性」「提案の誠実度」を設定し、5点満点でそれぞれいただいた共創案を整理していきました。特に大切にしていたのは「提案の誠実度」の部分でして、提案された内容に熱意や真剣さがあるか、という点で整理させてもらいました。

どのような新規事業の種が生まれたのでしょうか?

Crewwのサービスを活用して開催したアクセラレータープログラムの中で出会ったスタートアップさんで、応募いただいたプログラムでは採択には至らなかったのですが、何かご一緒できそうな面白い開発を展開されているスタートアップさんでしたので、その後も連絡をとりあっていました。
ご自身が尽力してきた開発にフォーカスしたいという希望がありつつ、「このリソースがないとさらなる加速は難しい」というような要素があって、そこをJCMがやれるのではないかということで、共創での研究開発へと進展しました。

スタートアップ共創を実施してみて感じたこと

スタートアップはかけるリソースが少ないため、彼らがそれぞれの領域の中で活動できるよう工夫することが大事だと思いました。
募集ページを作成する際のテーマ設計が非常に重要だと感じました。反省点にもなるのですが、「スタートアップが事業展開する領域における社会課題の解消」にフォーカスしたかったのですが、うまく募集ページの中で表現しきれなかったため、結果として、弊社の既存事業領域である貨幣処理機器の付加価値としてのご提案が多くなりました。
弊社のサービスは独自性が高いので、こちらからリソースを開示して協業アイデアを募集するより、スタートアップが何を求めているのか、どのフェーズでどんな社会課題を解決しようとしているのか、といった情報をみた上で、弊社側からアプローチする方法があっているのではないかと考え、現在は弊社から声かけする手法を試しています。

今後の展望

今年は対象領域を絞り、医療領域にフォーカスを当て、そこに対して注力しています。いろんな医療機関さんとコラボしながら、その中で必要なリソースがあれば、スタートアップさんや、他の企業さんとコラボしながら、進めていければと思っています。



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