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博物館実習を終えました

 ご無沙汰しています。
 久しぶりに、日記のようなものを書いておこうと思います。
京都芸術大学で学んでいるわけですが、博物館学芸員の資格課程もとっています。
 博物館学芸員課程は学科8科目と博物館実習3科目から成っています。これに加えて弊学の正科生の場合、プラスαで必修5科目が課せられます。
私は、学科はずべて昨年度までに単位修得済みで、今年度、実習2科目の単位を習得すれば資格課程の要件は修了できる状態です。
今回はそのうちの1つ、博物館実習2というスクーリングでした。

 5日間の館園実習で、実際に資料の扱い方や展示の作り方を学びます。そして最終的には展覧会の企画から設営、ギャラリートークの企画実施、展示撤収までを体験するプログラムと成っています。
 扱う資料は”きっと2次資料なんでしょ”なんて思っていましたが、いやいや本物の実物を使った実習でビビりましたね。学校の博物館だからこそできる貴重な体験ではないでしょうか。普通に外部の館で実習させてもらう場合なんかは、こんなこときっとできませんよね。

 実習期間中には座学もあり、「美術の教育普及を考える」の授業がすごく印象に残りました。
 ”身近にあるものを定義する”ということが美術の教育普及の大前提として必要で、人々が”共通した価値観”を持っているからこそ美術作品が成立するのだと。一般教養や社会通念を通じて、作品がもつメッセージを受け取ることが可能なのだと。こういう前提に立つと現代アートは19世紀美術よりも私達にとって本当の意味で理解できる美術作品であると。博物館や学芸員はそのような人々の共通知を上手に刺激することで、アーティストが発信したメッセージを見る人に伝える架け橋になる重要な役割を持っていると。
 なるほど~、と思いました。人々の趣味判断を養うことの手助けとなるものが博物館や学芸員なんですね。思わぬところで美学に関連する学びができました。

 いろいろと、頭でわかったつもりのことも、実際に行動に移してみると至らない点が多いこともよくわかりました。実際に現場で働いている学芸員ってきっと心臓に針金の毛がわっさわさ生えてるんだろうなぁ。

 まぁ、ここにどれだけ文字を書いても学芸員課程の面白さは伝わらないと思いますが、チャンスが有るなら履修してみてはいかがでしょうか。
・・・(私のように)学芸員になるつもりがなくても。


階段上から見た京都

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