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〜山と人がともにある社会をつくる〜webマガジンNo.2 【後編】 岡山県 英田郡 西粟倉村 株式会社百森代表中井照太郎さんインタビュー

西粟倉に来る前は?


- これまでの来歴といいますか、どのような人生を送ってきて林業に興味を持たれたので しょうか。

大学では僕は東京でインドネシア語を勉強していまして、インドネシアに留学しました。 インドネシアってイスラム教の国でムスリムの方が多いんですよ特に自分のいたところは 厳格なムスリムの人が多くいるアチェという地域でした。結局僕は今32歳なんですけど それに行ったのが大体十年前とかですね。そのとき、アチェはもともと紛争地だったんで す。三十年くらい前ですね。なんで戦争してたかっていうとエネルギーの問題で、天然ガ スとか取れるんですけど、それらが全部海外に輸出されていて地元に全くお金が落ちなく て、インドネシアのジャカルタの西部がすごく儲かるんですけど、地元は全然儲からない。それで地元の人たちが、武装蜂起したという歴史があって、その歴史が知りたかった んです。なんで戦争したのかとか。その輸出先が日本なんですよ。天然ガスの開発現場み たいなのがあるんですけどすごく高い壁で仕切られていて、5メートルとかある高くて分 厚い壁で、フェンスがあって中がチラッと見えたんですけど、綺麗な芝生でその中は全然 外と違うような世界でしたね。まわりのひとたちはその施設のことを嫌っていて、天然ガ スのその施設で働いている人もそうだし、ジャカルタの人もそうだし、自分もその時は現 地の人たちと一緒にこれはおかしいよねっていってたんです。まあ自分は日本人なので、 輸出先の日本はどんなつもりでこの天然ガスを輸入しているのかと思い、調べていたんで すけど、そこの天然ガスは東北電力に売られていて、その天然ガスは発電所で使われてい ました。でも別に使っている人たちって全然それで紛争が起きているなんて知らないじゃ ないですか。そういうのがおかしいなと思って、当時、少なくとも自分が使うんだったら ちゃんと人が死んでないとか、現地の人も楽しく暮らせるようにしたいなっておもいまし た。就職活動ではそういうことができるような仕事ができる会社に入りたいと思っていた んですけど、そんなとき商社が拾ってくれたんです。それでインドネシアの仕事をするこ とになったんですけど、商社なんで何千億円というお金を投資してばーんと莫大な利益を 得るみたいなところがあって、とても規模が大きいんですよお金も人も。そんなかにぽ ろっと入れられたので、できること全然なくて、完全に下っ端じゃないですか。自分がこ んなプロジェクトはダメだって言ってももちろん誰も聞いてくれないし、自分のやってきたこととか経験とかっていう話以前に目の前の仕事しなきゃいけないし、そういったこと が心底嫌になってしまって。まあでも、仮に40、50歳になるまでがんばって、課長と かもうちょっと偉くなったら、自分で意思決定ができるとかになったかもしれないですけ ど、全然そこまで耐えられなくて、そこでやめてしまいました。そのあとは再生エネル ギーの会社に転職したんですけど太陽光とかそれもイマイチ合わなくて、エネルギーのこ とや問題をやるんだったらもっと根本的に解決できるような仕事に就きたくて、天然ガス がいらないような世界、森が余っているんだったら森をちゃんと使おうと思っていまし た。そんなときたまたま西粟倉でこういう話があったので、じゃあ応募してみるか。と。 小学校の同級生だった田畑くんという人を、僕も一人だとさすがに怖かったんで、さそっ てみたら行く行くっていう風になってそれで翌年の春くらいには二人で移住することに なっていましたね。

- 小学校の同級生が突然一緒に移住することになったんですか! まあそうですね、がくせいのころにも一緒のサークルをやっていたりもしたんですけどそこまで特別仲がずっと良かったわけでもないんですけどね。

- 中井さんもそうですが、田畑さんもいきなりよく決断されましたね。 んー。そうですね。まあでも、タイミングですよね。

他の村と西粟倉村の違うところ、理由

- Webメディアを見る限りなんですけどこの村は全体的に熱量が高いと思います。それっ て何か理由があったりすると思いますか?

そうだね。役場がすごいと思う。役場がもうベンチャーみたいな感じですよ。いわゆる行 政って保守的でなければならないみたいな考え方があると思うんですけど、この村の役場 は攻めてるんで。それは話していても伝わってきますね。

- そうなんですね。具体的にどんなことをやっているかってお分かりになりますか。
んーそうですね、全体的に他の村と違うことしなければいけないって意識が強いですよ ね。

- なるほど、それはやっぱり平成の大合併の時に統合しない道を選んだというのが大きい のでしょうか。
そう思いますね。このままだと2045年には村がなくなってしまうという予測も出ていて、 それに対しての危機感が結構あったのだと思います。

- 地域で他に来られている方で誰か面白いなっていう人はいらっしゃいますか?
はい。自分の場合Mさんですかね。さんは地域の小松組(*4)っていう土建屋さんで働い てる方で多分だいぶ初期の頃に地域おこし協力隊で来られて、もともと銀行マンだったん ですけど、なんかもう村人みたいになってますね。毎週ラジオとかもやっていて、あわく ラジオっていうんですけど、聞いたことあります?

- いやちょっとないですね。そのラジオではどんなことをやっているのでしょうか?
自分もあまりよく知らないのですが、自分で読んだ本とかを解説して、解説するっていう のをやろうとすると、絶対理解しないといけないじゃないですか。そうやって理解するた めにユーチューブで解説する動画作って流している方ですね。

- 次のインタビューの参考にさせていただきます!最後の質問になりますが、この村の生 活についておもうことはありますか?ここがいい。とかここは気に入らないとか。
いろんな人が出たり入ったりするのがすごくいいですよね。この村だからこそやれてきて いることはやっぱりたくさんあると思います。

- ありがとうございました!

この記事を書いた人・取材した人


桝田 康太(ますだ こうた)東京生まれ東京育ちの江戸っ子。あだ名はマス公。
都立小山台高校を卒業後大学へは行かず、独学でプログラミング、心の健康、日本の地域社会などについて勉強中。
不意に感じた田舎、日本の原風景への憧れをこじらせ、どうしたら都会と田舎の垣根を取り払えるか。お互い地域のいいとこ取りをできないものかと模索中。

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