やわらかい島、淡路島
漁港でぼーっとしたいな、と思いつきで決めた淡路島旅。
行ってみると、日の光と、人の雰囲気がやわらかい島でした。
温泉が有名なだけに無料の足湯があったり、淡路島牛乳で作られたジェラートがおいしかったり、休暇と言いつつ書店でガサガサと次に読む本を漁っていたりする私のような人間を完全停止させ、呼吸をゆっくりさせる力を持っていました。
たまねぎ。牛乳。温泉。
名物を並べてみても、なんだか平和です。
そんな島で私はひたすら「なにもしない」ことに集中し、漁港でぼーっとし、足湯でぼーっとし、温泉でぼーっとしました。
持っていた本の文章もなかなか入ってこないほど、脳がふにゃふにゃになってしまいましたが、ありがたい骨休みとなりました。
まずは自分の心を守り、しっかりと立て直すこと。
パラレルワールドに迷いこんだような気がした、昔ながらの喫茶店。
かわいらしいおじいさんとおばあさんお二人で切り盛りされていて、超スローモーションでモーニングの盛り付けをされている様子を見て、癒されました。
地元の人に愛されているようで、コーヒー一杯を飲んでいる間にも採れたて野菜や、読み終わった新聞の差し入れがありました。
喫茶店の窓辺であたたかい陽の光に包まれながらコーヒーを啜っていると、この上なく穏やかな、やわらかい気持ちになりました。
こんな風に毎日を暮らせたら。
帰りの高速バスに乗り込む頃には、私はすっかり淡路島のファンになっていました。
雲ひとつない青空。
ちりめんじゃこの香り漂う漁港。
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