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句読点がない君の嘘は

私とクリープハイプとの特別な思い出か、、と頭を巡らせてみたものの、ドラマチックな何かは思いつかなかったので“普通”の思い出について。

高校時代、軽音楽部に所属しているくせに、特に好きなバンドがいなかった私に、ドラムの友達が「絶対にFM802の栞を聴け!!!!」と凄んできたことがある。

そもそも界隈に明るくないからFM802という名前自体初耳だった。
検索をかけてみても、あ~なんかラジオとTSUTAYAの企画的な?へ~としか思っていなかった。
あの時の自分を百八回殴りたい。
前置きが長い。


聴いたときのあの衝撃は一生忘れない。忘れたくないし、忘れられない。


今度は聴いたときの自分を両手で抱きしめてあげたい。あの時、私の全身がこの曲が好き!と言ってくれたおかげで今がある。

「句読点がない君の嘘はとても可愛かった」
この一行で、「君の、その嘘が付けなくて嘘をつこうとすると早口になっちゃうピュアなところ、かわいくて好きだよ」という愛しい気持ちが自分の感情かのようにスッと落ちてくる。
何だこの歌詞、尾崎世界観って何者なんだと思った記憶がうっすら。

とにかく、この一行は、それだけで私がクリープハイプの沼にはまるのに充分なほど魅力的だった。

そして「桜散る」から始まる、これを読んでいる人には書かなくても伝わるあのサビ。

桜咲くとか、そうじゃないにしても桜舞うとか、ポジティブな表現はたくさんあるのに、その中で「桜散る」そして、
「うつむいてるくらいがちょうどいい 地面に咲いてる」
この場所を離れたくない気持ち、離れてほしくない気持ち。
うつむいた先には、散った桜が積もって地面に咲いたように見える。

「それでもいいのだ」と、
お別れに対して前向きになり切れない気持ちを肯定してくれるかのような歌詞。私にとって唯一無二の歌詞。

この曲に出会ってからの私はもうクリープハイプ一色で、全部が大切な思い出だと思う。

この曲をライブで聴くといつも、
「簡単なあらすじなんかにまとまってたまるか」で自分に起こった色々なことが頭をよぎる。全部全部まとめられたくない。
本当はクリープハイプとの出会いもこんな風にまとめられる感情ではないのかもしれない。だから、短い方が読んでもらえるかなと思っているのにどんどん長くなる。

幕張メッセの2日目、栞で飛んできた紙吹雪が綺麗で見とれていた。
何回か「ひらひら舞う文字が綺麗」と繰り返していた尾崎さんの声。


アリーナツアー「本当なんてぶっ飛ばしてよ」も、EP「だからそれは真実」も、クリープハイプを好きになってからの私の人生が詰まっているような受け取り方をしてしまう。
数年前と違ってライブで知らない曲が一曲もなかった。そんななんでもないことまで嬉しく感じてしまうこの気持ちも、幕張メッセにひらひらと舞っていた。

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