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ロシアの人々の暮らし:経済制裁の影響がまだ届かない地方と堅固なプーチン支持率

日本に伝わっている、ロシアの国内状況は、多少のずれがあると言われています。

今後、ウクライナ軍の反撃が始まれば、状況は変わるかもしれませんが、現状では、市民生活は比較的落ち着いており、通貨危機も一応おさまり、情報統制の強化でデモなども激減しているようです。

今回は、プーチン氏を熱狂的に支持するロシアの人々が、長い戦闘の歴史の中で、どのように困難に対応しながら暮らしてきたかを見てみました。


長い記事なので要点をご紹介します。

ロシアのクレジットカード「МИР(ミール)」

ビザやマスターカードは業務停止後も、ロシアで発行されたカードは国内で有効期限まで使うことができ、ロシアのカード決済システムであるМИР(ミール)に切り替える者も増えている。
МИРは2014年のクリミア併合で経済制裁を受けた際に作られ、国内シェアは30%を超えるまでに成長している。
キプロス、トルコ、アラブ首長国連邦、アルメニア、ベラルーシ、カザフスタン、ウズベキスタン、タジキスタン、キルギス、ベトナムでも使用可能で、今後はエジプトやキューバなどに拡大される予定という。

インフレ率15.7%でも「慣れている」

 もともとロシアのインフレ率は高めで、1998年、2008年、2014年とロシアは何度となく経済危機に瀕しては乗り越えてきた過去がある。
3月25日時点のインフレ率は前年比15.7%ほど。ちなみに、先のクリミア併合では最大で15.6%であった。
ソ連末期のように店の商品棚がまったくの空ということはない。
ロシア政府は3月14日、
小麦、ライ麦、大麦、トウモロコシなどの穀物は6月30日まで、
砂糖は8月31日まで国外への輸出を制限すると発表。
国内には十分な在庫がある。

危機を救う「ダーチャ文化」

ロシア人は困難な事態に直面した場合、
(1)代わりの物を見つける、(2)直して使う、(3)自分で作る、(4)あきらめる文化があり、
ダーチャ文化(菜園付きセカンドハウス)という自給自足文化があり、
夏の間、野菜や果物を栽培し、冬に備えて保存食を作る。
砂糖の買い占めが起きた理由も、ジャム作りに欠かせないからだ。

バーガーキングなどのフランチャイズの営業

IKEA、スターバックス、マクドナルド、ユニクロは閉店したが、  
KFCやバーガーキングなどは、ロシア人オーナーのフランチャイズ店で、通常営業していて、「マクドナルドがなくなったらなくなったで他の店に行く」。 コカ・コーラもペプシも販売されている。

高級デパートの店舗9割は営業

 赤の広場の伝統を誇るグム百貨店では、業務停止を発表してから3、4週間が経つものの、ナイキ、ニューバランス、ギャップなどはまだ営業を続けている。
 ボリショイ劇場そばのツム百貨店は、9割方の店舗がそのまま営業を続けている。ロロ・ピアーナもそこで営業中で買い物を楽しむ客がまだいる。

外資企業は一時休業で給与は支払っている

「ロシアから撤退」と報じられることが多いが、どの企業も「一時休業」で、
IKEAは国内17店舗を閉じたが、休業は5月31日まで、1万5000人の従業員の雇用は継続、マクドナルドなど他企業も同様でロシアから撤退はしないとしている。
ロシアには、企業側の理由で従業員を解雇する場合、次の仕事が見つかるまでの期間、最大3か月は給与を補償しなければならないという法律がある。
仮に今から完全撤退を決めても、ロシアで失業問題が本格化するのは6月かそれ以降になるだろう。

ドイツ、フランス、イタリアでは、プーチン氏の熱い支持者がおり、ウクライナに対する侵略行為にも揺るがぬ、プーチン支持者が多くいるのも現実です。

一方、プーチン氏を支持しなくなった人々の動向も報道されています。

ロシア兵のウクライナへの投降

しかし、ウクライナの戦場では、兵士の士気も下がり、投降する若い兵士も増えてきているようです。

降伏条件に金額やウクライナ市民権を主張したり、戦車を交換条件に引き渡したりする兵士もいるという記事が興味深かったです。

高学歴者はロシア出国

一方、ウクライナ侵攻以降、技術者・学者•銀行家などの高学歴者はロシアを出国しているようです。


首都キーウの西 ブゾワで数十人の遺体

ロイター通信によりますと、首都キーウから西に30キロ余り離れた村、ブゾワで数十人の遺体が見つかったということです。地元の行政府につとめる女性は
「50人以上が殺害された。至近距離から発砲されたほか、17歳の少年の焼死体が車から発見されたケースもあった」と惨状を話していました。

ウクライナ東部ドニプロの空港に攻撃 6人がけが

ウクライナ東部のドニプロで10日、空港やその周辺のインフラがロシア軍の攻撃を受けて破壊されさらに、攻撃で発生した火災の消火作業が行われていたところに、再びロケット弾が撃ち込まれたと地元の当局者がSNSへの投稿や記者会見で明らかにしました。

“ロシアのドボルニコフ軍司令官 残虐行為のおそれ”

軍の指揮を執ることになったと報じられているドボルニコフ司令官について、アメリカのサリバン大統領補佐官は10日「シリアで市民に対して残虐行為に及んだ過去がある」と述べ、ウクライナでも同様の行為をするおそれがあると警告しました。

ロシア軍撤退後の変わり果てたベレジフカの様子に怒り

キーウ近郊のロシア軍が撤退した村ベレジフカでは、避難先から戻った住民は変わり果てた村の様子を前にロシアへの怒りをあらわにしていました。

「命があれば家や車は何とかなります。われわれはロシアに勝っているし必ず勝利する。ロシアはわれわれの国と魂を奪うことはできない」と怒りをあらわに。

首都キーウ ミサイル攻撃を受けたショッピングセンターは

ロシア軍によるミサイルの攻撃を受け少なくとも8人が死亡したキーウ市内のショッピングセンターでは今もがれきが散乱し、中の商店や飲食店は激しく破壊されていました。
ロシア国防省は、このショッピングセンターが「ウクライナ軍の基地として使われていた」として攻撃を正当化しています。

首都キーウ ミサイル攻撃を受けた高層アパートでは…

キーウでは2月26日の午前8時ごろ、中心部の27階建ての高層アパートがロシア軍によるミサイルの攻撃を受け20階付近を中心に激しく壊れました。
モロゾフさんは「大惨事としかいえず、もはやこのアパートに住むことはできません。完全に民間人の建物で標的にされる理由はありません。シェルターに避難していなければ子どもたちは死んでいたでしょう」と話していました。

駐日ロシア大使 “外交官らの追放は日ロ関係に逆行”

ウクライナ情勢をめぐり、外務省が今月8日、日本に駐在するロシア大使館の外交官ら8人を追放する措置を発表に対し、
ロシアのガルージン駐日大使は「日ロ関係に逆行する決定だ」と批判しました。
一方、ガルージン大使は先月、日本との平和条約交渉中断の意向で「日本がロシアに対して行った一連の非友好的な措置に対応したものだ」と正当化しました。

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