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冷房の設定温度って

「便座のスイッチ、ONにしてたっけ?」と、思わずチェックしてしまうくらいあったか〜くなっている便座。
西日ガンガンの我が家のトイレはこの夏非常に暑く、用を足すわずかな時間だけで汗がふき出るほど温度が上がります。
朝7時で、リビングの室温が30度を超えてしまう今年の夏は、ホントヤバいです。

我が家のリビングは日当たりの良い2階にあるので、エアコンなしでは瞬く間に地獄部屋と化します。
今年は早々に暑い日が続き、7月の電気代は昨年同月の約2倍になっていて驚きました(値上がりの影響もあるんでしょうけど)。

それよりビックリなのが、1階に住んでいるウチの母がなかなかエアコンをつけない、ってことなんですけどね。

年寄りあるあるですけど、昔の人って(特に女性は)「冷房は体に毒」だと思ってるんです。
暑い夏を、冷たい飲み物や食べ物、扇風機、アイスノンで過ごしてきた昭和の時代の人にとっては、
夏は暑いものである。
無理やり部屋の温度を下げる必要はない。
冷房は、体を冷やし代謝を悪くするだけでなく「我慢する」という根性をも奪う。
ってな具合に、「冷房はあく。そんなもんは必要ない」という考えが刷り込まれちゃってるわけですね。

ワタシが子供の頃は、最高気温28度で「今年1番の暑さです」、っていう時代でした。
今では、30度いかないとちょっとホッとする、って感じじゃないですか。

35年くらい前なら冷房なんて別にいらないんですよ。
物騒な世の中でもなかったので窓を開けて寝てましたし、熱帯夜なんてのもほとんどなく、朝方になれば涼しかったですからね。
でも、今は違う。
夜中になっても暑いまま、温度が下がりませんからね。

「別に平気。我慢できる」っていう理由でエアコンをつけない母には、頼むからつけてくれとお願いする感じで「今日はだいぶヤバい暑さだからエアコンつけてね〜」と声はかけていますが、相当な暑さに気温が上昇するまでかたくなにスイッチを入れないんですよ。

やっと入れてくれたかと思うと、部屋はそれほど涼しくなくて、しばらくじっとしていると汗がタラ〜ッと垂れてくる感じなんです。
「お母さん、冷房つけてるよね?」と聞くと
「ちゃんとつけてるよ。ほら」と、見せてくれたリモコンの設定温度は28度。
でも、室温計は31度を示しています。
「つけているから大丈夫」みたいな、適切な温度ではない状態で過ごしてしまっていることに気づいてない、っていうことが起きるわけです。

う〜〜〜〜〜ん。
これはよろしくない。

おそらく、ニュースの影響でしょう。
「冷え過ぎないよう設定温度は28度に」的なアドバイスを守っているんです、たぶん。
でもこれ、とても間違ったアドバイスだと思うんですよ、ワタシ。
設定温度が28度じゃなくて、「室温が28度になるように」が適当ではないかと。
部屋の広さや間取り、エアコンの新旧や機能によって冷え方って全く異なりますよね。
我が家の場合、アホみたいな暑さの日は、室温を28度にしたい時のエアコンの設定温度は24度ですから。

しかもウチの母は、どんなに暑い日でも夕方(18:00くらい)にはエアコンを切っちゃうんです。
「夜は涼しくなる」「長時間のエアコンは体に悪い」という理由からなんですけど、全然気温が下がっていないのにスイッチを切って窓を全開にしてしまうので、室温はあっという間にまた上がっちゃうわけですね。

う〜〜〜〜〜〜ん。
どうしたものか。

「エアコン使わないのすごいでしょ」「今の若い人はヘナチョコだけど、私は違う」とでも言いたいのか、「若者には負けない」「忍耐力あるんだぞ」っていう、元気なバアさんをアピールするかのような、おかしな考えを貫いているわけですよ。
正しいと思っちゃってるから、厄介です。
バアさん同士(母と母の友人)の会話を聞いていると、それがよくわかります。

母「予想最高気温35度、っていう時は仕方なくエアコンつけるけど、結構ダイジョブよ」
友「え〜、すごいわね〜。元気だから出来るのよ〜〜」
母「でもエアコンはちょっとの時間しかつけないけど。平気よ〜」
友「若いわね〜」
母「冷える方が体に毒だから、台所の窓なんかは開けたままエアコンつけてるんだけどね〜」
友「なるほどね〜。そうすれば冷え過ぎないわね〜」
母「そうよ〜。扇風機も回せば涼しいわよ」
友「そうね。頭いいわ〜」

なんか、いろんなことが間違ってるよね。
冷気どんどん逃がしてるだけだし。
全然すごくないし、若くもないし。
頭も良くない。

違うからね。
ガマンとか必要ないから。
死んじゃうよ、マジで。

「エアコンは人間の体と心を弱らせる」というインプットが根強いのが大きな障害ではありますが、それを上書き出来れば問題ないので、単純に、情報の改訂と言い方だと思うんです。
「設定温度じゃなく、室温を確認しましょう」
「今のエアコンはとても優れています(昔の冷房とは全く別物です)」
「エアコンは、夏を快適に過ごすための必須アイテムです」
「エアコンを使うのは、あくではありません」
「暑い場所に長時間いる方が、体に毒です」

以上を、テレビのニュースで、声を大にして伝えて頂きたいものです。

暦の上では秋。
朝夕の風はやや涼しくなっているように感じますが、まだまだ暑さは続きそうなので、エアコンを正しく上手に使って過ごしましょう。

残暑お見舞い申し上げます。


みなさまのご支援に感謝します。