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街の景色に差した淡い色 今が出番だと言わんばかりに 並んだ木々に桜の花が飾られる 花もた…
人影の無い歩道を照らす手持ち無沙汰な街灯が 街を彩る深い夜 通る車もなくなった伽藍堂の交…
荒れた花壇と伸びた雑草 花で彩った庭は色を失くして 過ぎた時間の跡だけが確かな形を残して…
時間を火に焼べて燃やした命の灯で照らす 未来は瞬く間に今となって 息つく間もなく過去へと…
心の声に背を向けて 大切な言葉は胸の中 つまらない壁が邪魔をして 口から出る言葉はニセモ…
太陽に向かって咲いた花 種から芽を出し茎を伸ばして咲いた花 時が過ぎれば静かに散って 次…
人影を失った街の中 灯ったライトの銀河を抜けて まっすぐ伸びる道を行く いつまでも見えない目的地を追いかけながら これじゃないそれじゃない そんな今日をまた脱ぎ捨てる 灯る赤信号が邪魔立てするけれど 道はまだ先へずっとずっと先へ続いてる これだそれだという日々を築くまで また一歩その先へまた一歩 この息は持つだろうか 形のない不安と共に今日もまた 明日へと続く銀河を滑る
抜けるような青空が好きだから 天気のいい日は気分が良かった いつでもこんな天気ならちょっ…
どれだけ歩みを進めても 前に進んでいるのか 後退しているのかもわからない ただいつもど…
クーラーの切れた真夏の一室 目が覚めると息苦しいほどに暑かった 首元に張り付くTシャ…
海の上に伸びる雲 浜を撫でる波の音 日差しに光る水面と緑 行き交うセミの声に埋もれて 扇…
夏の湿気と火薬の匂い パチパチ弾ける小さな火種 揺れて落ちないように 大事に大事に育てて…
川に石を投げ入れて ドボンと聞こえる音を聞く 大中小で違う音、投げ方一つで違う音 種類を…
酒で火照る体を運んで あなたと帰るこの時間 道路を走る車もなくて 街灯の下には二人の影 誰かのものになるあなたとは もう同じ時間を過ごせない ここから先には違う道が伸びている 街路樹の影に混じって歪んだ二人の影が 道の上に倒れてる 今日限りの最後のチャンスも残りは僅か 登りきった坂の上で それじゃあといったあなたの手を取って 向かい合ったその時の 瞳の色をきっとこの先も覚えてる アルコールの魔法の中で引き寄せた体の感触が 言葉のない時間に刻まれる