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詩集「イロイロナコト」

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2020年7月の記事一覧

詩  月

うさぎが餅をつくように見えると 幼い頃に教えられたあの月は 違うどこかではカニの姿に見え…

MASA
4年前
1

小さなカケラ

かすかに聞こえる家庭の声 黙って空けられた優先席 肩の荷が降りた夜 おかえりが返ってくる空…

MASA
4年前

その檻を壊す

今日もまた変わらない朝 変われない日常がやってきた 朝御飯の味はよくわからない こんな日…

MASA
4年前

暗い部屋

正解の道ってどれだっけ何だっけ。 何だか幼い頃はよく見えていた気がするものが年を追うごと…

MASA
4年前
3

詩 向日葵

上を向いていつも光を追い求めてる 下を向くのは新たな命を残すとき 夏の歓声を受け止める黄…

MASA
4年前

詩 街の灯

夜になって日が暮れると街には灯りがともり始める 目の前を過ぎる街並みが少しずつ光り出して…

MASA
4年前
2

詩 二人生活

涙を流している時はなんて声を掛けたらいいか分からないから 出来ることはないけれどただ君のそばにいる 何もかもわかってもらいたいわけじゃないけど ただ、「そうなんだ」「良かったね」「大変だったね」って そこに居てあなたに話を聞いてほしい 笑い合う時は大きな声で突き抜けるように笑い合う ご飯を食べて「美味しいね」って言い合えればいい 休日の洗濯物みたいな安心をいつまでも失くさずに 置いておきたい 自分でもどうシテいいか分からない気持ちの波に のまれた時は泣いて塞いであな

詩 夜を泳ぐ

今日も西の空に日が沈む 空が表情を変えていく             青にオレンジが差し…

MASA
4年前
5

詩 大人になっていく

嫌いなものの良いところ 見方を変えれば見えてくる 嫌いなものの良いところ 実はきっとたく…

MASA
4年前
6

詩 ノスタルジック

空に引かれたパステルなグラデーション 終わりを迎える1日に華やかな色が詰められる 伸びや…

MASA
4年前
6

詩 「春想う」

暑い夏の後には切なさを抱えた秋が来る そして長い長い夜を携えた厳しい冬がやってくる 寂し…

MASA
4年前
1

愛しいもの

いつかは消えてしまうもの 求めては失いを繰り返す きっと無くても生きてはいけるけど それ…

MASA
4年前

疲れた日には

家に帰って疲れた体をシャワーで流す お気に入りの音楽を流して心を洗う お酒で楽しくなって…

MASA
4年前
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真っ直ぐな猫背に憧れて

にゃあにゃあと鳴き声を上げる猫 言葉も分からないのに気持ちが通じた気がするのは その尻尾、むき出しの牙、膨らんだ毛、ゆっくり閉じる瞼 言葉を持たない代わりに純粋にありのままの感情を表現する術を 持っているから 必要なものを使う分だけ そんな風に言葉を操ることが出来たらいい いつもじゃなくてもいいけれど、逃せない瞬間はあるから 大事な言葉には純粋な気持ちを その繰り返しが先の未来を紡いでいく いつでも伝えられる気でいるけれど 後回しにすれば取り返せない瞬間が