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大きなカステラとしあわせをおすそわけした結婚式


23記事目の担当は、CRAZY WEDDING プロデューサーの畠山由嘉。

今回はお二人と共に結婚式をつくってきたプロデューサーが、お二人との出会いや結婚式当日などの裏側を綴っていきます。

プロデューサーとお二人の関係性やどんな想いで結婚式を一緒につくっているのか、そんなことが少しでも伝わると嬉しいです。

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【新郎新婦プロフィール】
宗治さん・千明さん

東日本大震災の時、ボランティアで出会ったふたり。穏やかで人想いの新郎様と好奇心旺盛で楽しいことはなんでもやりたいパワフルな新婦様。ふたりともご親族・ご友人に常に囲まれている愛されキャラで、自分たちが経験した楽しいことをゲストのみんなにも体験して欲しい!そんな想いでこの結婚式を一緒につくりました。

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【プロデューサープロフィール】
畠山 由嘉

大きな夢ではなく目の前のことに全力に。卒業後大手住宅メーカーの営業に就職。お客様の大切さを教えてもらい年次別成績は連続トップ3入り。その後ビールメーカーへ転職するが、改めてお客様と人生を通してお付き合いできる仕事をしたいと思いCRAZYに入社。結婚式当日をサポートするスタッフ「キャスト」から初めて社員となり、コーディネーターチームの立ち上げ、同チームのリーダーを経てプロデューサーとなる。現在は年間最多案件を担当し、時に親友のように、時に家族のように、時にプロとして、お客様と近い距離で一緒に結婚式をつくっていく。ラクロス部時代のコートネームから、通称「りく」とみんなに呼ばれている。


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ぐりとぐらのカステラって知ってる?

「りくちゃんに担当してもらいたいお客様がいるんだ」
「ぐりとぐらの絵本でカステラをつくる話知ってる?」

そうメンバーに言われた日。

「あのカステラを、結婚式でつくりたいんだって」


続けて言われたその言葉に私は目を丸くしました。もちろんその絵本は小さい頃に読んでもらった記憶がありました。

結婚式でぐりとぐらの絵本に出てくるカステラをつくる。

わくわく半分、不安半分。それが正直な気持ちでした。でも何事も「NOとは言わない」と決めている私は、まずはできる方法を探してみようと思いました。

そして紹介してもらったお二人。

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お二人と話す中で一番大事にしたことは「なぜカステラを結婚式で作りたいのか?」ということでした。

お二人の出会いは東日本大震災の時、子どもたちを元気づけるためのボランティア活動。その活動の中で、実際に東北に行き、ぐりとぐらの大きいカステラを作っていたというのでした。

もちろん最初の頃はそんな状況でもなく、瓦礫の撤去などできることから始めたそう。でも、実際にみんなで作ったカステラがとっても美味しくて、これをたくさんの人に知ってもらいたい。何度も東北に行くことを応援してくれていた家族にも食べてもらいたい。そんな強い想いだったと話してくれました。

「わかりました。できる方法を頑張って探しましょう。」

お二人の話を聞いて私の心はほぼ決まっていました。

ここを見たらやらない選択肢はなくなった

お二人はすでに結婚式をやりたい場所がある、とも伝えてくれました。その場所は静岡。チームメンバーと一緒に実際に見に行ったそこには、こんな場所がありました。

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この場所との出会いが、私の心を決めました。

でも、もちろん懸念の声もありました。

「失敗するかもしれない」
「雨かもしれない」
「危険かもしれない」

それでもこの会場を見た時、お二人のやりたい結婚式が、みんなでカステラを囲むシーンが、頭の中で描けたから、やらない選択肢はなくなりました。

ふたりに贈ったコンセプト

物静かでちょっぴり恥ずかしがり屋の新郎宗治さんと、好奇心旺盛でやりたいことは全部やってみるパワフルな新婦千明さん。ふたりの中に流れている空気は、なんだか幸せが漂っていて満たされているようでした。

そんなお二人が発する言葉にも「みんなのために」「みんなのおかげで」「みんなが楽しめるように」そんな優しさが溢れていました

そんなお二人に贈ったコンセプトは「君におすそわけ」

こんな幸せ
独り占めするなんて もったいない

みんなが知らないわくわく
笑顔溢れる日常

こんなにも僕らは 楽しくて満たされているから
大切なみんなにも この幸せをおすそわけしよう

家に帰ればあなたがいて
なんてことない会話ができること

出掛けるたびにきみが
新しい景色を見せてくれること

ふたりで見つけた幸せが
こんなにわくわくとどきどきで
いっぱいなんだとみんなにも伝えたい

今日はこの夏最高の思い出を作る日
大好きなみんなにおもてなし

幸せと笑顔を
味わい尽くしたら
この夏がまた来ますように
と願いをこめて
“またね“と伝え合おう

そのとき気付くのは
私たちがみんなから
幸せのおすそわけをもらっていたのだということ

おすそわけ、って自分が満たされていなければできないもの。お互いに愛情を感じ合いながら幸せに溢れるふたりだからこそ、自分が知った面白いものや素敵なものをみんなにおすそわけできる。

自分たちの幸せを噛み締めるとともに、思う存分誰かに尽くす。そんなふたりから幸せを分けてもらったゲストがどんどん笑顔になる1日をつくろうと思いました。

当日のイメージは「大人の夏休み」

会場は宗治さんの出身地の静岡県沼津市。

東京に暮らしていたお二人のゲストは、ほとんどが東京から来ることになります。会場までの距離も楽しめるように、「大人の夏休み」と題して宿泊もできる施設で1泊2日のweddingpartyを開催することにしました。次の年の同じ時期にもこの幸せだった日のことを思い出してまた来たくなるような、ふと与えられた夏休みのような、そんな体験をゲストにも届けることにしました。

大きなブーケからみんなに「おすそわけ」

当日はとにかく「ふたり」から「ゲスト」へのおすそわけを大事に。入場時にお二人が持っていたのは抱えきれないほどの大きな大きなブーケ。会場中をぐるりと回りながら、そのブーケから花をゲストの皆様におすそわけして、ゲストはもらったお花をテーブルの上に置いてあった花瓶へ挿していく。じわじわと会場内に幸せが充満して行く始まりを作りました。

「おすそわけ」したい美味しい料理

料理はCRAZY KITCHENのビュッフェをご用意。

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かしこまったコース料理ではなくて、ついつい「これ美味しいよ」と言いながらおすそわけをしたくなるような自由なビュッフェスタイルでご用意。


ふたりもゲストの席を回りながらご飯を届けて「美味しい」のおすそわけを

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全員でカステラづくり

会場中に幸せと美味しいが満ちたタイミングでこの結婚式のメインプログラム、いよいよカステラづくりのスタートです!

(フライパンがおっきぃぃぃぃぃぃぃ!!!)

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まずは、みんなで生地をつくるところから始めます。お揃いのエプロンを用意して、子供たちも一緒に準備。

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カステラが焼き上がるまで実は50分(!)かかるので、みんなでおしゃべりをしながらその時間を待ちます。

その間に、あの場所へゲストの皆様をお連れしました。2列に並んで移動して、なんだか遠足気分。

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待ちに待ったカステラが運ばれて来て、いよいよみんなで対面の時。

「3・2・1・・・・・・」
掛け声とともに蓋がオープン。

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「おおおおおぉぉぉぉぉぉ」
ゲストの歓声と共にカステラの甘くて優しい香りが漂っていました。

1mも超えるカステラなのでみんなで分け合いながら食べたおやつの時間。


この頃には「ふたりからゲストへ」だけではなく「ゲストからゲストへ」そして「ゲストからふたりへ」そんな光景が広がっていました

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幸せはこうやって循環していく、そう思えました。


実はお二人に贈ったコンセプトの最後にはこう書いたのでした。

この夏が来ますようにと願いを込めて
”またね”と伝えあおう
その時気づくのは
私たちがみんなから幸せのおすそわけを
もらっていたのだということ

人のためを思って行動すると最後に自分に返って来る。そしてそれをまた誰かにおすそわけする。

そんな夏がこれからも二人に続きますようにと込めた願いが叶った結婚式でした。

あの味を忘れることはないだろう

初めてのことに挑戦するのはリスクももちろんたくさんあります。「一緒に挑戦しましょう!」そう伝えて始めたこの結婚式も、やっぱり想像以上に大変でした(笑)

式後、なんとか片付けを終えると、日が沈んでからしばらく経っていて。真っ暗の帰りの車内で、ふたりが「本当にありがとうございました」と私たちにまでおすそわけしてくれたカステラをみんなで食べました。

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そのカステラの味。


ふたりからもらったおすそわけの味が一生忘れない味になりました。

焼いてからだいぶ時間が経っているのにふわふわで優しくて。挑戦の先にこんなに優しくて甘い幸せがあると知ってしまった私は、これからくるどんな難しいリクエストにも挑戦にも「NOと言わない」と誓ったのでした。一生に一度の日、お二人の可能性を潰さず、一緒に挑戦していける私たちでありたい、そう思っています。

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当日のMOVIEはこちら⬇

コンセプト:君におすそわけ
プロデューサー:畠山 由嘉


最後に、もし詳しくCRAZY WEDDINGのことを聞きたいという方がいらっしゃいましたら、是非ご気軽にHPよりお問い合わせくださいませ。








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