見出し画像

【自宅で名作映画を観よう#6】

暫く間が空いてしまいました。なんか、プライベートが忙しかったような、とはいえ思い返してみると、結構暇していたのにnoteを書く気にならない、他のことも諸々やる気が出ないという日々を過ごしてました。

さて、言い訳もそこそこに、改めて最近観た名作映画について感想を語っていきたいと思います。今日はこちらです。

イヴの総て

場面は、アメリカ演劇界最高の栄誉であるセイラ・シドンズ賞(もちろん創作です)の授賞式から始まります。
名作映画を観ていると、未来の一場面から始まり、過去を振り返っていくというパターンが多いような気がします。市民ケーンや、アニー・ホールなど、noteで感想を書いたものも、そうですね。

最近の映画でもありますが、そこまで多くないような。ある時期の流行りだったのかもしれませんね。それが効果的に使われていれば文句はありません。

この”イヴの総て”は、未来の場面から始まるやり方が非常に上手く使われていますね。称賛されるイヴ、それに対して不満顔のマーゴ、カレンといった対比が、この場面に至る前に起こったことを想像させてくれます。

そして、それらの登場人物が、順番に”イヴ”との思い出&企みを話していく形で進んでいきます。
当初は、イヴを褒めていた各人物も、段々とイヴとの過ごす時間を経ていくにしたがって、イヴと敵対していく。一方でイヴはスターへの階段を上がっていく。

特に、イヴがマーゴの付き人として過ごしながら、彼女の演技を真似していって、ついにマーゴの役を奪ってしまう。この描写は、後世の作品でも何度も使われるパターンですね。

観ながら、ガラスの仮面でも、似たようなパターンがあったことを思い出しました。(主人公の"北島マヤ"が、TVや映画で活躍するようになっていたときに、付き人としていた"乙部のりえ"です)

さて、映画に話を戻します。
イヴの敵から語られているので、イヴ=悪い人という描写が強いですが、個人的にはこういう企みをして、しっかりとランクアップしていこうとする根性のある人は好きです。

ただ、残念ながら、傍目から見ると称賛されているイヴですが、実際には彼女自身も決して幸せではなく、報いを受けているということが、オープニングの時点まで話が戻ってきたときに、分かってきます。

そして、最後はイヴがマーゴに行った企みを、自分が受けるようになりそう。というところで、END。黒い欲望は、次世代にも引き継がれていくんですね。。。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?