機械式駐車場の方針⑤~「合意形成」が一番難しい

さて、ここまで「機械式駐車場の問題点~フェイドアウト案」まで述べてきたが、ここから進めるには「以下に示す課題」と向き合う必要がある。

1)合意形成の問題:機械式駐車場の撤去は、共用部分の形状または効用の大きな変更になる。このため、特別決議(組合員総数及び議決権総数の4分の3以上の賛成)が必要となる。
2)残りの車両の移動先の問題:現状で平置きに駐車できる台数が限られている。

合意形成の件については、以下のような過去記事があったので抜粋する。
知られざる地雷、「マンションの駐車場」問題  東洋経済オンライン 2018.01.06 https://toyokeizai.net/articles/-/203602
※抜粋:長年、マンションの駐車場に関する相談業務を行ってきた(井野雅久)コンサルティング部長は「そもそも危機意識が薄く、潰す決断そのものができるマンションが少ない」という。

これらの問題への対処は、プロの手助けが必要だと考えられる。基本案で大枠の合意を得た後、詳細を詰めていく手順になる。車両の移動先の検討では、マンション内だけでなく、対外的な交渉が必要となる。また、撤去・平置き化は、技術的な問題をクリアする必要があり、それなりの労力・時間を要することから、専門家の手助けが必要となる。不良資産の処理にはそれなりの手間がかかるのだ。

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