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Starlit★Circus-第1章-

――― ほら 僕らは宇宙に居る

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はじめに

 サーカスとは大衆の娯楽の為だけに旅をして芸をする余所者集団で、それ故に団員は観客を喜ばせる以外の感情を持つべきでないと私は考えます。
 なのでメッセージ(共感性)はあればあるだけこの界隈でCDは売れるのでしょうが、キルクス団には誰かに何かを伝えるだけのメッセージ性がありません。
 楽曲のベクトルはいつでも『世界観』にのみ向けられています。

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 この本の内容の殆どは団員にすら伝えていない話。 知っておく必要が特に無い事を、わざわざ団員の足を止めてツラツラ語る事にあまりメリットを感じなかったからです。
  私トキは団員の一人として舞台に立っていますが、今回この本を書く私は裏側で星空キルクス団を造る『興行師』だと考えて頂けると幸いです。団員の目的が『観客を喜ばせる事』であるなら、興行師の目的は『ショーを開催する事』。 私の合理性において、キルクス語りというものの必要性は低かったのです。 

 故にこの本は、星空キルクス団に興味を持った人にのみ向けて書いています。 
 【初見でも楽しい印象を残す】を目標にステージ構成を考えている私にとってのメインターゲットは常に『初見の人』。 なので今回くらいは、星空キルクス団をもっと知りたいと感じてくださる皆さんをターゲットにした本を書いてみようかなと思いました。 

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 一つ謝らなければならない事があります。 
星空キルクス団の楽曲は時々、古典文学や天文学、神話から言葉を集めて歌詞に組み込んでいるのですが、こういう書き物をする準備をしていなかったので様々な出典元については曖昧で不明瞭です。私の記憶で書いているので事実と創造の混ざったまま。 

 解説と言える程のものを書く自信はありませんが、それでも、少しでも星空キルクス団の世界観を知りたい方は宜しければ是非最後までお付き合いください。

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