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とある大豆の一生③

「セツブン」が終わった。殻が辺り一面に散らばる凄惨な光景だ。
人間は食べ物を軽視する残酷な種族なのか。
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お母さん「さぁ、まいたお豆を拾うのを手伝って」
男の子「え?床に落ちたのを食べられるの?」
お母さん「大豆には硬い殻がついてるから殻を取れば食べられるのよ。」
男の子「へぇー、そうなんだ!もったいないもんね!」
お父さん「そうだぞ。ちゃんと感謝して食べよう。」

その後僕たちは一粒残さず拾われてお皿に移された。どうやら「セツブン」では年齢の数だけ豆を食べるようだ。そしてほかの大豆は茹でられてカレーの中に投入された。
残さず食べてくれたご主人達に、今度は僕らがエネルギー源となり、恩返しをするんだ。

***終わり***

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