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センターポールアスリートと出会うまで⑮ スポーツと福祉の調和

今回はセンターポールを語る上で、現在は運営に必要不可欠である障害福祉事業についてもお伝えしたいことが沢山あります。
私は2014年から障害福祉の仕事も始めて、現在は別法人で障害を持つ方の自立を支援する福祉事業所を運営も行っています。

こちらの法人では、現在20名程の方が福祉サービスを利用し、仕事や自立に向けた訓練を行っています。
その福祉事業所は、センターポールの営業事務、体験会で使用する車いすのメンテナンスでセンターポールの運営を支えてくれている、必要不可欠なパートナーです。

そもそも何故、私が障害福祉事業をスタートしたかという理由もお伝えさせていただきます。

前回までのお話


センターポールに社名を変更したものの、業務体制はいまだに一人で運営でした。
事業内容も選手とスポンサーのマッチングと同じで、サポート選手は増えていくので業務ラインナップとしても、運営するパワーとしても一人では限界を感じた時期でした。

「今後、選手のサポートをしていくためには今の状況では選手によっても良くない。そして会社として成長しなければ価値も届けることができないので体制も整えていかなければいけない。。。」

当時、模索しながら動いている中で、日本の障害福祉の制度や日本の福祉状況を調べていくと、日本で障がい者手帳を持つ方の7割が知的、精神の障がいを持つ方ということを知りました。

2020東京オリンピック・パラリンピックの開催が決定してから、スポーツ自体の機運が高まってきましたし、”障害”というワードに関してもパラリンピックを契機に世間の意識も高まっていました。
しかし、パラスポーツが競技スポーツとしての位置付けや価値が高まっている一方で、目に見えない障害と比べると溝は深まっている様にも感じていました。

「せっかくパラリンピックが日本で開催されることになり、理解が進む良いタイミングなのに勿体ない。。。」


しかし、社会課題としては大きすぎる故、問題と感じていても私の力だけではどうしよう事もないことも事実です。
そんなタイミングの時に、「福祉事業所を開設から運営まで手伝って欲しい」という相談を頂きました。
このお話を頂いたときに、私は、
”福祉事業所で障がいを持つ方の自立支援を行いながら、センターポールから仕事を依頼して給与をお支払いするモデルが成立するのではないか。
そして、少なくとも私の周りでは、スポーツと福祉の懸け橋になる事で、共生社会実現できるのではないか”と思いました。
今まで経験したことのない、未知の分野ではありましたが踏み出すこととなったのです。

福祉事業所を利用される方は様々な悩みを抱えており、この人に合わせた支援を行っています。
ひとりひとりと向き合うことで、”障害を理解する事””その人を理解すること”であり、支援する側ではありましたが沢山の事を学ばせて貰っています。
そして、仕事の面でも彼らは必要不可欠な存在となりました。

こちらのイラストを描き下ろしてくれたもの通所してくれていた方です。
(すごく精巧なデザインなので拡大してもご覧ください!)

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他にも、現在では体験会で使用する車いすの手入れや、資料の作成など様々なシーンでセンターポールの運営を手伝ってもらっています。

表に出る機会は決して多くはないですが、彼らもまた私と同じように選手を支える仲間なのでした。


つづく