幼児期はなぜ重要なの?
こんにちは♪幼児教室コペル桜上水教室です。
前回は、「利き脳って知っていますか?」という記事を書きました。
近頃は幼児期の重要性と聞くと、「脳の発育が進む3歳までの幼児期が大切」などメディアからの情報で、ざっくりと幼児期は大切なんだ!と理解している方が多いのではないでしょうか。
私が教室を始めた頃の『幼児教室』のイメージといえば、受験をされる方のイメージが強かった頃で、脳の発育に大切だから促すというよりは、幼稚園受験や小学校受験に向けて幼児教室をされている方が多かった印象です。
段々と幼児教育についてメディアに取り上げられることが多くなり、幼稚園受験や小学校受験を目指す方だけではなく、得意なことを探してあげたいから脳の発育において大切な幼児期の「今」に促してあげたいという方も多くなってきました。
では、3歳までの脳の発育が大切と言われるのは何故なのでしょうか?
今回は前回の続きで、脳の配線に焦点をあてて深堀していきたいと思います。
脳の配線は6歳までに約90%が完成する
3歳までの脳の発育が大切と言われる所以は、ずばり、脳は3歳で成人の約70%が完成します。なんとこれは、身長の発育よりも早いんですね。
特に前回の記事にも書きましたが、3歳までは右脳中心に利き脳として使われているので、配線が伸びるこの時期に右脳を刺激して太い配線を作ることが大切なんです。
幼児期は大体0歳~6歳ごろまでを指しますが、表を見ると6歳になると成人の約90%が完成していきます。
つまり、6歳までにどのような配線が出来るのかが重要になってきます。
IQもほぼ6歳までに決まってしまうといわれるのも同じ理由からです。
脳の配線は、刺激に応じて作られますが、生まれる前はまっさらな状態です。
それが6歳ごろまで爆発的に伸びていき90%が完成、残りの10%はゆるやかに配線が出来て脳は12歳で成人のほぼ100%完成していきます。
子どもたちには貴重な幼児期の間にたくさん脳の配線を作って欲しいですね。
それでは、脳の配線はどんな時にできるのでしょうか。
好きこそものの上手なれ!!
脳の配線が伸びるのは、子どもの目が輝いているとき✨です。
教育に携わる方ならわかってくださると思うんですが、比喩でもなんでもなく、本当に目がきらきらするんです。
もっと簡単に言うと、楽しいときや、発見したとき、新しいものを見たとき、取り組んでいたものが出来たとき、喜んでいるときなどです。
とてつもなくかわいい表情のときですね。
これをきちんと説明しますと、幼児期は好奇心旺盛で、「何を学ぶか」というのを感性脳の扁桃核という部分が判断しています。
扁桃核は主に「好き」「嫌い」を決めている場所です。子どもたちが「面白そう」と判断すると、その場所から「学べ」という信号が出ます。そうすると、「もっと学ぼう」というスイッチが入り、体全体が学ぶ体制になります。
好きな物程上達しますし、もし下手でも諦めずにうまくなろうと努力したりしますよね。
学べモードのスイッチが入ると目の瞳孔が30パーセントほど開いて情報を得ようとします。
それが目が輝くしくみです✨
その目が輝いている時に脳の配線が爆発的に形成されます。
(目が輝いていない教育だと配線が伸びず意味がなくなり、そのことが嫌いになってしまうこともあります。)
多様性が認められてくるようになった時代を生きていく子どもたちには、好きなものを見つけてたくさんのことに挑戦して、楽しく生きていってほしいなと思います。
目が輝く集中力の時間は年齢+1分間
そんな目が輝く学べモードの時間は、なんと年齢+1分間といわれています。
1歳の子なら2分、3歳の子なら4分です。
み、みじかい!🤣
と、感じるかもしれませんが、我々大人も高い集中力を保てる時間は15分と言われていますね。
毎年1歳~4歳までの保護者様方に「うちの子集中力がなくて…」とおっしゃられる方が必ずいらっしゃいます。
ですが、それは悪いことではなくて、そもそも、年齢+1分間しか続かないんですね。
よく観察すると、子どもたちは、今持っていたおもちゃを置いて、次のおもちゃや本へ向かったり、別のことをしていませんか?
子どもたちは「これは分かった。次はあれだ」と別のことを探しに行くのです。
1歳の子であれば、Aのおもちゃに2分間集中「これは分かった。次はBだ!」→Bのおもちゃに2分間集中といったように、次から次へといきます。
これは幼児期は集中力がないように見えますが、実は集中力がありすぎるんですね。
これからは「集中力がなくて…(溜息)」ではなく、「好奇心旺盛で集中力が連続してるんだ。子どもってすごいな~」と思えるようになると、大人たちはまた子どもたちを見る目が優しくなれるのかなと思います。
子どもたちは学びたがっている
私は0歳~小学校3年生の生徒の成長過程をこれまでみてきましたが、みんな共通するのは子どもたちは学びたがっているということ。
0歳~3歳さんくらいは、初めてのことを学んで、生活するうえでの知識を増やしていきます。年少さんから年長さんくらいまでは「なんで」「どうして」と質問が多くなります。小学生はさらに探求する力、思考力をつけていって、実験を楽しんだり、自分のやりたいことが明確になっていきます。
それぞれの時期は永遠ではないので、学年によって学べモードは変化していきます。そんな子どもたちに大人たちがどのくらい寄り添えるかが重要ですね。
次回は、「なんで」「どうして」と増えてくる時期に焦点をあてて、そのような学ぶ時期「臨界期」について。そして、学びを得ることで成長する子どもたちの長所や好きなことを見つけて伸ばす考え方についてを書きたいと思います。
ここまで読んで頂きありがとうございました!