記憶なんて都合の塊
私は学生の頃から、「記憶力が弱い」という自覚を堂々と持って生きてきました。
「そんなこと言ってました?」とか、「それは誰の話ですか? え、俺の?」みたいに、はてなマークが頭の上にぽわぽわと発現することがよくあります。
歳をとると記憶力が弱くなるということは聞いたことがありますが、自分の場合は、若い頃からまったくダメでした。
たとえば記憶力の必要な学科(たとえば、歴史とか数学とか)は成績も悪かったですね。
正直に言えば、あんまり記憶する意欲がないといいますか、記憶なんて、SDカードに貯めるか、evernoteに記録を残すかして、いつでも読み出せるようになればよいんだけど、と思ってたりします。
大体自分の記憶なんて当てになりませんよね。
小さい頃の記憶なんて、当時の写真を見て思い出す度に、少しずつ変わっている気がしますし、大人になってからの記憶でさえ、自分がどう思われたいかの方を優先して、積極的に改ざんしているような気がしますから。
そもそも、本当に目の前で起きていることも、自分の脳を介して認識される時点ですでに、何かしらのバイアスがかかっているはずです。
つまりは記憶なんて都合の塊、事実なんて人の数だけ存在するのです。
とは言え、それがまったくダメなことかというとそうでもないとも思ったりもします。
たくさんあったつらい想いや嫌な感情が薄まって、楽しかったり、嬉しかったことの方が記憶に残る。
また、人によって覚えていることが違うのは、つまり個性と言ってしまえるはず。
この話が、賛同を得られるのか、まったく分かりませんが、きっとそのうちここに書いたことも忘れてしまうでしょうから、それほど気にしていません(ちょっとは気にしろ、記憶しろ)。
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