2023年おすすめ新譜アルバムVol. 43: Zaytoven「Street Credentials」
新譜アルバム紹介Vol. 43です。
今回紹介するのは、アトランタのプロデューサーのZaytovenがリリースした「Street Credentials」です。
Zaytovenはドイツ生まれでベイ育ち、現在はアトランタを拠点に活動しているプロデューサーです。
これまでの活動や音楽性については以前書いたこちらやこちらを。この後も多くのソロ作やタッグ作のリリースやプロデュースなど、精力的に活動しています。
今作はグルーヴィな演奏を活かしたソウルフルなトラップビートに、南部勢を中心にした客演ラッパーを迎えた作品です。アトランタヒップホップとしての旨味が詰まった好作に仕上がっています。
1. What Ya Feelin Like (feat. Shy Glizzy)
切ないギターやピアノが効いた哀愁曲。
Shy Glizzyのルーズでキレのあるラップが、Zaytoven印のソウルフルなビートで映えた佳曲です。今作のハイライトの一つ。
ワブルベースみたいな音が印象的な曲。
ベースの質感以外はいつものZaytovenで、鍵盤やストリングスを用いたソウルフルな曲です。Yella Beezyのイナタく歌心のあるラップもばっちり。
3. Check Yo Contract (feat. Young Scooter)
重厚なストリングスとピアノが目立つ曲。
いかにもZaytovenらしい曲で、ファンの方にはたまらないと思います。Young Scooterの余裕を感じさせるラップも強力。
5. Dangerous (feat. Key Glock)
ZaytovenなりにメンフィスGを解釈したみたいな哀愁曲。
鍵盤やストリングスが沁みるトラップビートで、Key Glockの力強くも寂しげなラップが光る良曲です。二人の持ち味が見事に噛み合っています。
8. Let's Get It (feat. Big Cootie, Yung Ralph & COE Mook)
不穏な空気を醸し出すトラップ。
妖しいシンセのループとフルートが印象的なビートに、イナタく落ち着いたラップが絡む好曲です。「ギッギッギレ~」というフックがキャッチー。
9. Sign Ya (feat. OJ Da Juiceman)
これまでにも数々の名曲を残した黄金タッグの曲。
Zaytovenの鍵盤捌きが堪能できるビートと、OJ Da Juicemanのユーモラスな味わいのラップが抜群の相性を発揮した佳曲です。ファンの方にはたまらないはず。
オルガンやギターが印象的な哀愁トラップ。
野太い声でキレキレのラップを披露するYoung Droが目覚ましい格好良さで、Zaytovenのビートともうまく噛み合っています。今作のハイライトの一つ。
ピアノと重厚なストリングスを使った武骨なトラップ。
「Boyz-N-The-Hood」ドラムも入ってくる、ちょっと西海岸(というかベイ?)風味のある曲です。高音シンセも聞こえてきます。
ここから先は
¥ 100
購入、サポート、シェア、フォロー、G好きなのでI Want It Allです